アルツハイマー病で疾患に罹患する大脳皮質の神経細胞をヒトiPS細胞から作製し、アルツハイマー病病因に深く関わるアミロイドβの産生を抑制するとされる薬剤に対する反応性を解析した。
 γ-セクレターゼ阻害薬は予想とは逆にある濃度でアミロイドβの急激な上昇を生じること、γ-セクレターゼ調節薬はアミロイドβの産生抑制に高濃度を要することを明らかにした。両薬剤それぞれが、実験的、疫学的には効果が期待されたにもかかわらず、今のところはヒトの治験で有効性が証明されていないこととの関連が示唆された。すなわち、ヒトiPS細胞由来大脳神経細胞を用いて、ヒトでの結果を反映しうる薬剤スクリーニングが可能であること提示した。
 この研究成果は、米国科学誌「PLoS ONE」 2011年9月30日号に掲載された。