CiRA
Cells

Event

サイエンスアゴラ2014

サイエンスアゴラ2014に参加!

昨年11月7~9日の3日間、東京の日本科学未来館とその周辺で開催された、科学技術振興機構主催のサイエンスアゴラ2014にCiRAがブース出展しました。

盛況なCiRA ブースの様子

盛況なCiRA ブースの様子

いつもは研究所内で開催しているCiRAカフェには、遠方から来られる方もいらっしゃいます。首都圏にお住まいの方々にもCiRAの研究をご紹介し、より親しみを持っていただくために東京でのイベントに出展しました。

サイエンスアゴラは、サイエンスを通していろんな人が集まり、つながる「ひろば」として、毎年11月に開催されています。サイエンスの面白さや課題、そしてこれからのことを共有するイベントです。2006年から毎年開催しており、年々規模を拡大しています。2014年は172団体が出展し、3日間で10,142名が参加しました。

幹細胞すごろく

幹細胞すごろく

CiRAの出展内容は大きく分けて3つありました。
・iPS細胞研究紹介のパネル展示
・ミニCiRAカフェ(サイエンス・カフェ)
・幹細胞すごろくの体験コーナー

iCeMS(京都大学物質―細胞統合システム拠点)と開発した幹細胞すごろくを体験できるコーナーでは、小さなお子さん・中高生・教員の方など、様々な年齢の方がゲームを楽しんでくださいました。約30分のミニCiRAカフェは合計8回開催し、毎回20人ほどの参加者が集まり、多くの方とiPS細胞について話し合うことができました。

ミニCiRAカフェで話をする中川講師

ミニCiRAカフェで話をする中川講師

参加者の多くは東京都あるいはその近辺にお住まいの方で、普段なかなかCiRAのイベント等に参加していただくことができない方々にも、iPS細胞そしてCiRAの研究について知っていただけたと思います。アンケートには、「かわいいすごろくで、iPS細胞について少し学ぶことが出来て楽しかった。」「頻度を増やして欲しい。」など、概ね好意的なコメントをいただきました。

展示の内容は主にiPS細胞などに興味のある高校生を対象として設計したこともあり、少し難しいと感じた方々も多かったようです。今後、より間口を広げられるような展示にも挑戦します。

賞状と幹細胞すごろくを手に、受賞を喜ぶ国際広報室員

賞状と幹細胞すごろくを手に、
受賞を喜ぶ国際広報室員

参加者特別賞を受賞しました!

今回の展示が、サイエンスアゴラ2014の参加者特別賞を受賞しました。この賞はサイエンスアゴラ2014の来場者や出展者による投票で、最もよかったブースとして票を集めた企画に送られます。昨年12月24日には東京で行われた表彰式にて、賞状が授与されました。ご来場いただいた皆さん、投票して下さった皆さん、ありがとうございました。




Event

iCeMS/CiRAクラスルーム

第6回クラスルームを開催!

講師の岩崎さん(左)と三木さん(右)

講師の岩崎さん(左)と三木さん(右)

グループごとに意見を出し合う様子

グループごとに意見を出し合う様子

話に聞き入る参加者たち

話に聞き入る参加者たち

CiRAとiCeMS(京都大学物質—細胞統合システム拠点)では、毎年高校生向けのイベントとしてiCeMS/CiRAクラスルームを開催しています。今年はiPS細胞研究所を会場に11月29日(土)に2回開催し、全国から抽選で選ばれた約80名の高校生が参加しました。

今年で6回目の開催となるiCeMS/CiRAクラスルームは、研究のイロハのイである「様々な角度から観察する。そして、観察に基づいていろいろ考える」ことが体験できるプログラムです。

当日、生徒たちは6人程度のグループに分かれました。各グループには関西の高校の先生が1人ずつティーチング・アシスタントとしてつき、生徒たちの活動を促しました。1時間目は幹細胞すごろくを用いて「発生」「分化」「細胞」の学習をしました。このすごろくゲームはサイエンスアゴラでも紹介したものです(2ページ)。マス目に書いてある「コンタミする」「倫理審査を受けた」などの専門的な用語はビデオ等で解説を受け、すごろくゲームを通して研究者の研究生活を垣間見ることができました。

2時間目は顕微鏡を用いて、iPS細胞や分化させた細胞の観察をし、3時間目はiPS細胞にまつわるまだ答えの出ていない問いについて、グループで議論しました。

3時間にわたるプログラムの最後には、講師の三木健嗣研究員(iCeMS 山中グループ/CiRA 吉田グループ)と岩崎未央研究員(CiRA中川グループ)が参加者一人一人に修了証書を手渡しました。参加した高校生からは、「人と意見を交わすことで新たな発見が出来たのもうれしかった」「将来の進路を決めるために参考になった」などの感想が出ていました。皆さんお疲れ様でした。





無料インターネット講座

iPS細胞で新しい医療を実現する。

「よくわかる!iPS細胞」開講!

1月14日より、無料インターネット講義サービス「gacco」にて、「よくわかる!iPS細胞」と題した講座を開講しています。

プロモーションビデオの撮影風景

プロモーションビデオの撮影風景

登録はgaccoホームページより

「gacco iPS細胞」で検索
http://gacco.org/

この講座はCiRA国際広報室のサイエンスコミュニケーターが中心となって、iPS細胞について分かりやすくお伝えする講座です。講座では、1回7分ほどの講義を4週に渡り23回展開します。内容も、「iPS細胞とは」「再生医療への応用」「創薬への応用」「iPS細胞研究を支える仕組み」と多岐に渡り、様々な角度からiPS細胞について学びます。iPS細胞について全く知らないという方でも、この講座を受けていただければiPS細胞について詳しくなれます。また講座の随所で山中伸弥所長からのメッセージもご覧になれます。

既に講座は始まっており3月29日に閉講しますが、受講登録をされますと、引き続き講座の内容をご覧いただけます。ご興味のある方は「よくわかる!iPS細胞」にぜひご登録ください。

― お知らせ ―

CiRAでは第2研究棟の建設・第1研究棟からの一部移転に伴い、3月から6月頃にかけてCiRAカフェおよび研究棟見学会などCiRA内でのイベントはお休みいたします。年間のイベントスケジュールはCiRAのホームページに掲載しますので、ご覧ください。なお、1階のギャラリースペースは公開を続けます。

Cells

New research

研究成果①

ヒトiPS細胞から血管細胞を含む心臓組織シートを構築

記者会見で説明する山下教授

記者会見で説明する
山下教授

増殖分化機構研究部門の山下 潤教授らの研究グループによる研究成果が、10月に英国科学誌『サイエンティフィック・リポーツ』に掲載されました。山下教授にお話を伺いました。

今回の発表について簡単に教えてください

心臓への細胞移植治療における問題点は、移植された細胞が十分に生存して長期的に心筋内に留まる(生着)効率が低いことです。今回私達は、より細胞の生存・生着を高めるような移植方法の開発を目指して、ヒトiPS細胞から、血管を構成する細胞を含む、心臓組織を模した心臓組織シートを作製し、ラット心筋梗塞モデルにおいて移植後の生着および治療に有効である可能性を示しました。

心臓組織シートとはどのようなものですか?

私達のグループは、以前開発したヒトiPS細胞から心筋細胞を分化誘導する方法を改変して、心筋細胞と同時に血管構成細胞(血管内皮細胞と血管壁細胞)を誘導する方法を新たに開発しました。これらの3種の細胞を高密度に培養皿にまいて培養することにより、拍動するヒトiPS細胞由来心臓組織シートを作り出すことに成功しました。私達は、このシートを重ね、3層構造の心筋組織シートを作製したのです。

今後どのような展開が期待できますか?

iPS細胞由来の心筋細胞と血管構成細胞によるシートでは移植により血管新生の促進とシートの生着が認められました。この心臓組織シートは、重症心筋症などによる心不全に対する治療方法の一つとして、心臓再生医療の可能性に繋がる有用な成果と考えられます。

今後は、シートの多層化など、組織構造を改良し、シートの機能を高めることを目指します。また、今回移植に用いたラットとヒトでは心拍数も異なるため、ヒトの心拍数に近い大型の動物での検証や、腫瘍化を含む安全性の検証など、iPS 細胞による再生医療に向けて研究を進めていきます。

ヒトiPS細胞由来心臓組織シート ヒトiPS細胞由来心臓組織シート

ヒトiPS細胞由来心臓組織シート

ヒトiPS細胞から分化誘導した3種の細胞を培養皿にまき、
培養して4日後に、拍動する心臓組織シートができた。

【論文名】
Human iPS cell-engineered cardiac tissue sheets with cardiomyocytes and vascular cells for cardiac regeneration

【著者名】
Hidetoshi Masumoto, Takeshi Ikuno, Masafumi Takeda, Hiroyuki Fukushima, Akira Marui, Shiori Katayama, Tatsuya Shimizu, Tadashi Ikeda, Teruo Okano, Ryuzo Sakata, Jun K. Yamashita




New research

研究成果②

軟骨・骨・脂肪細胞のもととなる細胞を作製

増殖分化機構研究部門の池谷真准教授、戸口田淳也教授らの研究グループによる研究成果が、12月に米国科学オンラインジャーナル『プロス・ワン』に掲載されました。池谷准教授にお話を伺いました。

今回の成果について簡単に教えてください

低分子化合物を加えた無血清培地を使うことにより、ヒトのiPS細胞やES細胞から、再現性よく高効率に神経堤細胞を誘導する方法を開発し、さらにそこから軟骨や骨、脂肪細胞などに分化する間葉系間質細胞を誘導する方法を確立しました。また、この方法はフィーダー細胞(培養する細胞に栄養を与える細胞)を使わない培養条件でも成功しました。

研究の背景を教えてください。

神経堤細胞は、胎児期にのみ現れる移動性の細胞集団で、頭部骨格系、目の角膜、末梢神経系、皮膚色素細胞など多様な細胞に分化できるため、細胞移植治療の細胞源として期待されています。これまでにヒトiPS/ES細胞から神経堤細胞を誘導する方法はいくつか報告されていますが、安定性、効率、簡便性などの点について改良の余地がありました。

また、将来、移植治療に用いられる細胞をiPS/ES細胞から誘導する際には、マウス由来フィーダー細胞やウシ血清などのヒト以外の動物由来成分をなるべく除去し、安全に分化誘導を行う方法の開発が重要です。

今後どのようなことが期待されますか?

今回、私達が開発した方法ではフィーダー細胞やウシ血清を除去しつつ神経堤細胞および間葉系間質細胞が高効率に誘導でき、これらの作製された細胞は将来の細胞移植治療の細胞源として期待できます。また、神経堤細胞は継代培養と凍結保存が可能なため、軟骨や骨、脂肪などの最終分化細胞を誘導するための中間体の細胞として有用であると考えられます。

今回作製した神経堤細胞から誘導した間葉系間質細胞は軟骨(左)・骨(中央)・脂肪(右)へと分化した。
図中のバーは100マイクロメートルを示す。

【論文名】
Derivation of mesenchymal stromal cells from pluripotent stem cells through a neural crest lineage using small molecule compounds with defined media

【著者名】
Makoto Fukuta, Yoshinori Nakai, Kosuke Kirino, Masato Nakagawa, Kazuya Sekiguchi, Sanae Nagata, Yoshihisa Matsumoto, Takuya Yamamoto, Katsutsugu Umeda, Toshio Heike, Naoki Okumura, Noriko Koizumi, Takahiko Sato, Tatsutoshi Nakahata, Megumu Saito, Takanobu Otsuka, Shigeru Kinoshita, Morio Ueno, Makoto Ikeya, Junya Toguchida




New research

研究成果③

新生児難病の新たなメカニズム

増殖分化機構研究部門の戸口田淳也教授らの研究グループと京都大学医学部小児科の研究グループとの共同研究による成果が、10月に米国科学誌『アースライティス&リウマトロジー』に掲載されました。戸口田教授にお話を伺いました。

今回はどのような難病の研究をしたのですか?

今回は、新生児発症多臓器炎症性疾患についての研究を報告しました。この疾患は、生まれてすぐに発症する慢性自己炎症性疾患で、皮疹、中枢神経の病変、関節症状が主な症状です。ほとんどの症状は、NLRP3遺伝子に変異があることでインターロイキン-1β(IL-1β)が過剰に産生されて起こる炎症反応で、抗IL-1β治療薬が著しい効果を上げています。しかし、主な症状の1つである成長軟骨板の異常による骨端(四肢の骨の関節部分)の過成長に対しては、抗IL-1β治療薬は効果がありません。そのため、成長軟骨板の病態は異なるメカニズムによると予想されていました。

どんな研究をしたのですか?

本研究では、変異NLRP3をもつ細胞ともたない細胞が体に混在する患者さん2名から作製したiPS細胞を利用しました。変異NLRP3をもつiPS細胞ともたないiPS細胞をそれぞれ軟骨細胞へと変化(分化)させて比べると、変異をもつ細胞の方が軟骨基質の豊富な、大きな軟骨細胞塊をつくりました。さらにその軟骨細胞塊を免疫不全マウスに移植すると、秩序なく骨化が起こりました。この軟骨形成能の亢進にはIL-1βは関与せず、変異NLRP3が細胞内のシグナル伝達経路を通じて軟骨分化の鍵であるSOX9遺伝子の働きを上昇させ、軟骨分化を促進していることが分かりました。

iPS細胞技術を使った利点はありますか?

この疾患の場合、解析のために患者さんの成長軟骨板から細胞を採取すると、さらなる成長障害を起こしてしまう可能性があります。しかし、患者さんの血液からiPS細胞を作り、分化させて得られた患者さん由来の成長軟骨細胞を調べることで、これを回避することができます。

軟骨細胞塊の移植後28日目の組織切片像

軟骨細胞塊の移植後28日目の組織切片像

NLRP3変異をもつ細胞から作った軟骨細胞塊からは、石灰化部位(フォンコッサで黒く染色されている部位)と軟骨基質(アルシアン青で青く染色されている部位)が入り乱れている。

【論文名】
Enhanced chondrogenesis of iPS cells from neonatal-onset multisystem inflammatory disease occurs via the caspase-1-independent cAMP/PKA/CREB pathway

【著者名】
Koji Yokoyama, Makoto Ikeya, Katsutsugu Umeda, Hirotsugu Oda, Seishiro Nodomi, Akira Nasu, Yoshihisa Matsumoto, Kazushi Izawa, Kazuhiko Horigome, Toshimasa Kusaka, Takayuki Tanaka, Megumu K. Saito, Takahiro Yasumi, Ryuta Nishikomori, Osamu Ohara, Naoki Nakayama, Tatsutoshi Nakahata, ToshioHeike, Junya Toguchida

Cells

New research

研究成果④

iPS細胞の筋ジストロフィー遺伝子修復

記者会見に臨む堀田助教(右)と李大学院生(左)

記者会見に臨む
堀田助教(右)と李大学院生(左)

初期化機構研究部門の堀田秋津助教らの研究グループによる研究成果が『ステム・セル・リポーツ』に掲載されました。筋肉が衰弱する筋ジストロフィーを治す方法を開発する研究の一つとして注目されています。堀田助教にお話を伺いました。

今回の成果で何ができるようになったのでしょうか?

ジストロフィンという遺伝子に異常があると、筋ジストロフィーという病気になります。この患者さんからiPS細胞を樹立し、シャーレ上でジストロフィン遺伝子の変異部分だけを、元の正しい遺伝子に修復することができました。

どうやって修復したのですか?

今回細胞を提供して頂いた患者さんでは、ジストロフィン遺伝子の一部が無くなっており、ジストロフィンのタンパク質合成が途中で止まっていました(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)。そこで、遺伝子に切れ込みを入れる分子のハサミであるTALEN(ターレン)やCRISPR(クリスパー)というタンパク質を使ってジストロフィン遺伝子を切り、無くなっていた部分を外から加えて補うゲノム編集と呼ばれる技術を用いました。こうすることで元の遺伝子と同じように、正しくタンパク質が作られる状態に戻りました。

難しかったところはどういうところですか?

ヒトは2万を超える遺伝子を持っており、全体では膨大な長さ(約31億文字に相当する)があるので、TALENやCRISPRという遺伝子を切るハサミが、他の似た場所を切ってしまうことがあります。それを防ぐために、コンピューター解析を行って切る場所の選別を工夫しました。また切られた場所とそれ以外の部分を詳細にチェックしました。我々の解析では間違った場所で切られたものはほとんど見られませんでした。

なぜiPS細胞を使ったのですか?

iPS細胞は分裂して数を増やすことができる上に、体中のあらゆる細胞へと変化(分化)させることができます。つまり、一度遺伝子を修復したiPS細胞を選び出すことができれば、それを必要な数だけ増やして、筋肉細胞へと分化させることができるのです。

患者さんの治療に使うにはまだまだ時間がかかりますか?

今回の成果はiPS細胞の中で遺伝子の修復が出来たという報告です。患者さんの治療に使うためには、例えばiPS細胞から筋肉の細胞を作る方法を改良して、移植に適した細胞を作り出す方法を開発する必要があります。遺伝子修復したiPS細胞由来の、正常な筋肉細胞を移植したとして、どの程度効果が見られるかについても、まだよく分かっていません。いくつも課題が残っていますが、今回の方法が今後の遺伝子治療の一つの枠組みとなることを期待しています。

筋ジストロフィー遺伝子の修復

筋ジストロフィー遺伝子の修復

緑色に光っている部分が筋肉になった細胞。遺伝子修復によって、筋肉細胞がきちんとできている(右)。
図中のバーは50マイクロメートルを示す。

iPS細胞を用いた遺伝子治療のイメージ

iPS細胞を用いた遺伝子治療のイメージ

筆頭著者紹介

李 紅梅(Li・Hongmei)

李 紅梅(Li・Hongmei)
1983年中国吉林省生まれ。名古屋工業大学工学部生命・物質工学科に入学。工学部でありながら、がんや治療法のない疾患の治療法開発に興味をもち、生命と物質が関わる分野で学びました。博士課程からは京都大学に移り、iPS細胞の臨床応用への可能性に魅力を感じて2011年4月よりCiRAへ。今は筋ジストロフィー患者さん由来のiPS細胞を使ってゲノム編集という技術を用い、遺伝子治療やiPS細胞移植治療へ向けた研究を行っています。これからは「iPS細胞を含む幹細胞を用いた難治疾患の解明や治療法の開発に取り組んでいきたい」そうです。

【論文名】
Precise Correction of the Dystrophin Gene in Duchenne Muscular Dystrophy Patient iPS Cells by TALEN and CRISPR-Cas9

【著者名】
Hongmei Lisa Li, Naoko Fujimoto, Noriko Sasakawa, Saya Shirai, Tokiko Ohkame, Tetsushi Sakuma, Michihiro Tanaka, Naoki Amano, Akira Watanabe, Hidetoshi Sakurai, Takashi Yamamoto, Shinya Yamanaka, Akitsu Hotta

Cells

Dialogue

CiRA×京大病院 第6回

膵臓としてちゃんと機能する立体組織を作る

京都大学医学部附属病院消化器内科の千葉勉教授と、CiRA臨床応用研究部門の川口義弥教授が対談しました。

千葉:膵臓は特殊な臓器で、強力な消化酵素を出す外分泌組織と、血液中の糖分を調整するホルモンを作って血管に分泌する内分泌組織、2つの組織からできています。川口先生はiPS細胞を使って、この膵臓の再生をめざした研究をなさっていますね。

川口:私たちの研究の方向性は2つあり、1つは糖尿病に対してiPS細胞で機能的な膵臓の組織を作り、移植すること。もう1つは培養皿の上で機能的な細胞を作って病気の様子を再現し、それを使って有効な薬を開発することです。

これまで多くの研究者は、血糖を下げるホルモンであるインスリンを産生する細胞だけを効率よく作ろうとしてきました。しかし私の考え方は、機能的な細胞を作るためには発生現象、つまりお母さんのお腹の中で臓器ができていく現象をなるべく完全に培養皿の上に再現していく努力が必要ではないかということです。

千葉:内分泌腺だけでなく、外分泌腺もある立体的な膵臓として作らないと機能しないだろうということですね。

川口:はい。その根拠は2つあります。1つは膵島移植の結果です。私も京大病院の膵島移植のお手伝いをさせていただいていますが、膵島(内分泌組織)を極端に純化した細胞の移植と、不純物の混ざった細胞の移植、その2つを長期フォローした結果、不純物が混ざっている方が長期成績がよい、というデータがあります。膵臓を構成する組織はほとんどが外分泌組織なので、膵島移植における不純物はほぼ外分泌組織だと考えられます。従って、膵島の機能維持には外分泌組織に囲まれている状態がよいということが言えます。

もう1つの根拠は、私たちの実験で、発生期に外分泌腺だけを極端に少なくする遺伝子操作を加えたマウスを作ったところ、糖尿病になることがわかっています。最初の根拠とあわせると、発生現象の再現、つまり2つの組織が同時に発生し、共存するという2つの要因を満たすことが膵島の十分な機能獲得と維持に必要だと考えられます。

千葉:すると、消化吸収を助ける外分泌細胞があることで、インスリンを出す内分泌細胞が助けられている、と考えられますね。

川口:先ほどお話したマウスを使って、私たちは外分泌組織から分泌されて内分泌細胞の働きを助ける候補となる分子を既に見つけています。今まで外分泌細胞は単に消化酵素を作る細胞だと思われてきたのですが、私たちが着目しているのは、「なぜ、別々の機能を持つ組織が1つの臓器の中に混じっているのか」の不思議さに対する問いかけです。外分泌組織から作り出され、内分泌組織に働きかけるような本体を見つけることは、薬剤開発に結びつく研究に育つのではないかと考えています。

千葉:気になるのはiPS細胞の最大のメリットである、自分の細胞を使えるという点です。糖尿病の患者さんの細胞からインスリンを産生するβ細胞を作った場合、遺伝子が同じであるがゆえに、またインスリン分泌が悪いという可能性が出てくるのではないでしょうか。

川口:iPS細胞研究所では、再生医療をめざした取り組みの中で、iPS細胞ストックプロジェクトを進めています。これによって免疫反応を起しにくい他人由来の細胞を移植する他家移植が可能になります。また、自分自身の細胞を移植する自家移植も視野に入れ、2本立てで臨床応用を進める方針です。

千葉:組織ができればいよいよ移植ですが、臨床応用に向けての本院との連携について教えてください。

川口:臨床応用にあたっては、日本で最大の膵島移植の症例数を誇り、ノウハウが蓄積している京大病院で行うということは大きなメリットがあります。

さらに教育面でも意義があると考えています。私の研究は必ずしも自分の世代だけで完結するものではないと思っています。私自身が育った京大病院の教育のスピリットは、そのまま私の研究室で活きていますので、将来必ず後輩が育ち、よい研究をしてくれると信じています。千葉先生の教室からも何人もの優秀な学生さんを送っていただき、感謝しています。

千葉:膵島移植の方法が確立し、準備も整っている。あとは先生が機能的な組織を作ってくれればよい、ということですね。

川口:身が引き締まる思いです。

川口義弥教授(左)と千葉勉教授(右)

川口義弥教授(左)と千葉勉教授(右)




Event

寄附者感謝の集い

「寄附者感謝の集い」を開催

2013年度にiPS細胞研究基金にご寄附くださった方々を対象に、京都と東京で「寄附者感謝の集い」を開催しました。

東京会場の様子

東京会場の様子

京都では9月5日(金)に開催され、約80名の方々にお集まりいただきました。昨年と同様、申し込み多数のために抽選となってしまいましたことを、心よりお詫び申し上げます。

当日は、山中伸弥所長が2020年までの4つの目標の進捗状況について報告しました。次に、増殖分化機構研究部門の金子新准教授が「iPS細胞を用いたがん治療の展望」と題して、免疫細胞の作製によってより効果的にがんと戦うための研究について発表しました。

休憩の後は、エントランスホールで、約30名の研究者・研究支援者と懇談会を行いました。研究者は各自の研究分野に応じて血液・循環器、神経、筋肉・骨、消化器・泌尿器といった形でエリアに分かれ、寄附者の方々からの質問に答えていました。

iPS細胞について解説する研究者とサイエンスコミュニケーター

iPS細胞について解説する研究者と
サイエンスコミュニケーター

実際のiPS細胞をご覧いただける顕微鏡のそばでは、サイエンスコミュニケーターが分かりやすくiPS細胞について解説しました。

東京では、東京海上日動火災保険株式会社のご厚意により、11月26日(水)に皇居近くの本社会議室で開催させていただき、約200名の方々がお集まりくださいました。山中所長からの講演の後、戸口田淳也副所長が「iPS細胞を活用した難病の原因解明」と題して研究の進捗状況を発表しました。

質疑応答では具体的な疾患についての切実な質問もあり、参加者のアンケートでは「患者さんやそのご家族の方が多く会場におられ、ショックを受けました。(CiRAの)皆様方、がんばって下さい!」といった声も頂きました。

開会のあいさつをする山中所長

開会のあいさつをする山中所長

この場を借りて、お忙しいところお越しくださった寄附者の方々およびCiRAをご支援くださった多くの方々に心より御礼申し上げます。

なお、iPS細胞研究基金からの支出は今年度に入って大幅に増加しております。来年は第2研究棟が完成し、臨床段階へと進んでいく研究が出てくるため、より安定的な資金確保が課題です。

今後ともご支援のほどを、どうぞよろしくお願い申し上げます。




Event

京都マラソン

山中教授が京都マラソンに出場し、寄附を募ります!

2月15日(日)に、京都マラソンが開催されます。山中教授はこの大会にも「応援大使」として参加し、42.195キロを完走することを目標として、ウェブ上で寄附を集めるファンドレイジングサイトJAPANGIVING(旧JustGiving)でiPS細胞研究基金への寄附を募ります。

昨年12月16日には京都市役所で記者会見が行われました。

京都マラソンをきっかけにしたご寄附については、
① JAPANGIVING(http://japangiving.jp/c/11322)を通じての受付(2015年2月末まで)
② iPS細胞研究基金での通常通りの受付(随時)
の2つの方法で募集しております。iPS細胞研究のさらなる進展のために、ぜひご協力ください。

また、昨年11月23日に開催された神戸マラソンに山中伸弥教授が「フレンドシップランナー」として出場し、寄附募集を行いました。ご支援をくださった皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。いただきました304,000円のご寄附は、半額を被災地支援を目的とした「神戸マラソンフレンドシップバンク」で、残りの半額をiPS細胞研究基金で受け入れさせていただきました。

京都マラソン応援大使として記者会見に臨む山中教授

京都マラソン応援大使として記者会見に臨む山中教授




Intelle ctual Property

特許

iPS細胞の基本特許が新たに日本で成立!

山中伸弥所長の研究グループが世界で初めて樹立したiPS細胞の基本技術に関する日本での特許1件が新たに成立しました。

昨年8月29日付けで日本で成立した特許の請求範囲は、「初期化可能な遺伝子を体細胞に導入するという方法によって製造されたiPS細胞」になります。特許の権利期間は、2006年12月6日から2026年12月6日までです。

このような製造方法によってその物を特定するクレーム(特許請求範囲)を「プロダクト・バイ・プロセス・クレーム」と言います。このクレームは物の発明と考えられますので、特許審査では物としての新規性が特許要件として求められます。つまり、本件では既存のES細胞(胚性幹細胞)とiPS細胞を区別することが特許審査でのポイントになります。iPS細胞とES細胞は、増殖性や分化多能性を有する点において類似しています。しかし、ES細胞は受精卵から数日たった胚盤胞から作製されますので、現在違いを確める技術で不明ではありますが、iPS細胞とは製造方法に起因する違いがある可能性が高いと認められ、特許成立に至りました。

山中教授グループの研究に基づくiPS細胞基本特許は、日本では既に6件成立していますので、今回の特許は7件目になります。海外では、米国、欧州、中国、香港、韓国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、シンガポール、イスラエル、南アフリカおよびユーラシアで成立しています。

特許出願の概要図

特許出願の概要図

オレンジ色で示されている出願は日本で特許成立している。




Column

倫理の窓から見たiPS細胞

過剰な期待と切実な願い
~『治療』と『研究』の誤解~

八田太一研究員

八田太一研究員

新年明けましておめでとうございます。

昨年4月に上廣倫理研究部門に着任しました八田と申します。元々は生物を学んでおりましたが、医師と患者さんの間で営まれるインフォームド・コンセント(説明と納得を経た同意)に関心を持つようになり、がん医療の現場に居合わせ、その様子を観察する研究に取り組んでおりました。

ある日、インタビューに協力頂いたがん患者さんが「TVで見たんですけども、ある病院でiPSを使った『治療』が始まったって言うじゃないですか。私、参加したいんです」とお話されました。その患者さんは既に抗がん剤による治療を始めており、今の治療に不満を語るわけではありませんでした。もう少し患者さんの話を聞き、その時に報道されていたiPS細胞の研究状況と考え合わせてみました。すると、「始まった」と話されていたのは、病気の原因を調べるために患者さんの細胞からiPS細胞をつくる『研究』で、iPS細胞を使ってご本人の病気を改善させるための『治療』ではないようでした。話を聞いた患者さんご本人の言葉を繰り返しながらもそのことを確認すると、患者さんはしっかり理解されているご様子でした。しかし、インタビューを再開すると、再びiPS細胞を自分の『治療』に試して欲しいと語りだしました。『研究』を『治療』と認識されていたのは、断片的な情報によって生じるiPS細胞研究への過剰な期待、自分の病気をどうにか治してほしいという切実な願い、あるいは単純な誤解からでしょうか。

あれから数年、過剰な期待によって『研究』を『治療』と誤解したまま患者さんが『研究』に参加することの是非については、今も研究者らによって議論されています。誤解が過剰な期待によるものであれば、医師・研究者が患者さんに説明することで理解を助け、患者さんの誤解が解けることもあるでしょう。しかし、切実な願いによるものであれば、医師・研究者は患者さんの語りに耳を傾け、願いと誤解を見極める慎重さが求められるでしょう。一方で、インフォームド・コンセントには医師・研究者の過剰な期待が入り込む隙もあります。医師・研究者にも、『治療』としての効果を期待しながら、『研究』の説明を患者さんにしていることがあるということが、海外で報告されています。患者さんと医師・研究者双方の過剰な期待と切実な願いが混在する場において、その対話の様子を丁寧に調べて患者さんに誤解が生まれる背景を明らかにすることが、より良いインフォームド・コンセントにつながると考えて日々研究に取り組んでいます。

(文:八田太一 上廣倫理研究部門 特定研究員)




CiRA members

CiRAで働く人々

CiRAの安定運営を支えるファンドレイザー

今回は、国際広報室の基金グループで、iPS細胞研究基金への寄附募集を担当している渡邉文隆さんにお話を聞きました。

CiRA を資金の面から支える渡邉文隆さん

CiRA を資金の面から支える渡邉文隆さん

iPS細胞研究基金は、公的資金ではカバーできない、研究者・研究支援者の安定雇用や様々なリスクに備えるための補助的な財源として設置されています。渡邉さんは、基金のことを多くの方に知っていただき、その意義を理解していただいたうえで寄附を募るファンドレイザーと呼ばれる仕事をしています。

具体的には、社会貢献にご興味をお持ちの企業・団体や個人を訪問し、基金に関する情報提供を行うほか、パンフレットの作成・配布やウェブサイトの整備、各種イベントの企画など、さまざまなしくみを通じて基金の周知、寄附の募集を行っています。山中伸弥所長が講演や取材などで寄附を呼びかける際のサポートも重要な仕事です。

渡邉さんは、京都大学卒業後、企業でマーケティング関連の仕事に携わっていましたが、第一子を授かったときに、お子さんが先天的な病気にかかっていることが分かり、生まれた翌日に手術が必要となったそうです。5時間におよぶ手術により、息子さんはかろうじて助かりました。「日本の医療技術の高さと高額な手術費用をカバーする保険制度に感動した」と渡邉さん。大学で生理学を専攻し、もともと医療に興味を持っていたこともあり、医療技術の発展とその医療を支える社会制度を支援できるような仕事に就きたいと考え、母校へと戻ってきました。

休日には、今や4歳になったお子さんと京都御苑で虫取りやかけっこ、滑り台をして遊んでいるそうです。2月には第二子が誕生の予定です。奥様の出産に合わせて1ヶ月の育児休業をとり、「イクメン」として頑張る渡邉さんは、「家族の最も大切な時期に育児休業をとれる環境を与えてくれるので、非常に働きやすい職場」と感じているとのことでした。

CiRA news update

CiRAアップデート

1/5

齊藤博英教授、山下潤教授、長船健二教授が第2回CiRA賞を受賞しました。

12/19

齊藤博英教授が第11回日本学術振興会賞を受賞しました。

12/12

CiRA さいえんす・フォトコンテスト2014をCiRA研究棟内のギャラリーで開催し、訪問者や研究所員による投票が行われました。(表紙

12/5

第22回 CiRA カフェのスピーカー、ウォルツェン准教授

第22回 CiRA カフェのスピーカー、ウォルツェン准教授

第22回 CiRA カフェ「ツールとしてのiPS細胞とゲノム」を開催しました。クヌート・ウォルツェン准教授がiPS細胞というバイオテクノロジー・ツールを使って何ができるかについて話しました。

12/3

臨床応用研究部門の戸口田淳也教授、池谷真准教授らのグループによる研究成果が『プロス・ワン』に掲載されました。(8 ページ

11/29

iCeMSとCiRAが共催で実施している高校生対象のクラスルームを開催しました。(4 ページ

11/27

初期化機構研究部門の堀田秋津助教のグループによる研究成果が『ステム・セル・リポーツ』に掲載されました。(10、11 ページ

11/23

山中伸弥所長と戸口田教授が第4回神戸マラソンに参加し、完走しました。

11/17

山中教授が名誉博士として、香港中文大学で一般の方を対象に講演を行いました。

11/7-9

東京都内の日本科学未来館やその周辺で開催されたサイエンスアゴラ2014にCiRAが出展しました。(2、3 ページ

10/26

第4回大阪マラソンが開催され、長船教授、渡辺亮助教を含むiPS細胞研究基金の寄附募集にご協力くださったチャリティランナー約80名が出場しました。

10/25

長船教授が100万円を超える寄附金を集め、第4回大阪マラソンのベストチャリティランナー賞を受賞しました。

10/23

増殖分化機構研究部門の山下潤教授のグループによる研究成果が、『サイエンティフィック・リポーツ』に掲載されました。(6、7 ページ

10/20

山中教授に香港大学から名誉博士号が贈られました。

10/20

臨床応用研究部門の戸口田教授らのグループによる研究成果が『アースライティス&リウマトロジー』に掲載されました。(9 ページ




From CiRA

iPS細胞研究基金

iPS細胞研究基金へのご支援のお願い

iPS細胞研究には、国民のみなさまから多大なご支援を頂いており、教職員一同、心から感謝申し上げます。
この日本初の画期的な技術に関する研究をさらに推進し、一日も早く医療応用を実現するためには、優秀な人材の確保、研究所の安定的な運営が必要です。みなさまのご支援をお願い申し上げます。

iPS細胞研究基金事務局 電話番号 (075) 366-7152(お問い合わせ・ご相談)
FAX (075) 366-7023
住所 〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町53
iPS細胞研究基金ホームページ https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/about/fund.html
京都大学基金ホームページ https://www.kikin.kyoto-u.ac.jp/

「iPS細胞研究基金 資料請求専用フリーダイヤル」を設置します

京都マラソンでの寄附募集をきっかけとして、2015年2月2日から、iPS細胞研究基金の資料請求専用フリーダイヤルを設置します(平日9時~17時)。

今後、iPS細胞研究基金の資料請求は、こちらの番号でも受け付けさせていただきます。初めてご寄附をされたいと思われた方からのお問い合わせのほか、これまで寄附をしてくださった方が振込用紙の郵送をご希望される場合などにも、下記のフリーダイヤルをお使いいただけます。

なお、iPS細胞研究基金事務局の電話番号である075-366-7152では、これまで通り個別のお問い合わせ・ご相談などを承っております。どちらにお電話をされるのが良いか迷われた場合は、075-366-7152へご連絡ください。

iPS細胞研究基金 資料請求専用フリーダイヤル 0120-80-8748

Editorial info

発行・編集

京都大学 iPS細胞研究所
(CiRA)国際広報室
〒606-8507
京都市左京区聖護院川原町53
Tel: (075)366-7005
Fax: (075)366-7023
Email: ips-contact@cira.kyoto-u.ac.jp
Web: www.cira.kyoto-u.ac.jp

撮影

CiRA 国際広報室

印刷

株式会社北斗プリント社 URL:http://www.hokuto-p.co.jp/

Web制作

インフォメーションメディア
デザイン株式会社
URL:http://www.imd-net.com

本誌の記事・写真・イラストの転載を禁じます。
再生紙100%使用
Printed in Japan

表紙の写真
CiRA さいえんす・フォトコンテスト 2014 入賞作品
左:「血管破裂は美しい」江藤浩之
中上:「宝石」木原駿介
中下:「もれ入る秋」安井裕
右上:「CiRA3階2014」安井裕
右下:「シャーレの中のオリオン座」西村周泰