CiRAが初めて企画したサイエンスカフェ形式のイベント「CiRAカフェ・FIRST」を、21日、研究所のエントランスホールで開催しました。今回は、中川誠人講師（初期化機構研究部門）がホストとしてカフェを進行し、大学生、中学・高校の理科教諭から80歳を超えたご年配の方まで35人の方々がご参加くださいました。

　参加者は5つのグループに分かれて着席し、午後6時になると、CiRA職員2名とその友人など6人で結成されたアマチュア・バンド「MichiTada吹奏楽隊with H」の演奏でにぎやかにイベントが始まりました。

中川誠人 講師

アマチュア・バンド「MichiTada吹奏楽隊with H」

　約30分間のライブ演奏後に、「話してみようiPS細胞」というテーマで、参加者がiPS細胞に持っているイメージを付箋に書き、同じグループのメンバーとディスカッションを行いました。そして、それらの印象を元に、iPS細胞の将来像を模造紙にまとめて、最後に各グループの代表者が発表をしました。

　発表内容を見ると、iPS細胞に対して、難病の新薬や治療法開発などへの期待があるものの、安全性の課題、細胞が悪用される恐れなど倫理的課題、実際に利用可能な時の医療費の高騰など、さまざまな不安も抱いていることがわかります。

　中川講師は各グループのディスカッションに加わったり、発表の講評をしたり、参加者の質問に応じたりして、iPS細胞に関する解説を行いました。

グループで意見を出し合う参加者

発表の様子

　参加者のアンケートによると、今回の音楽を楽しみ、他の参加者との議論を有意義に感じた方も多くみられました。その一方で、研究者によるiPS細胞研究の最新情報を知りたかったという声も聞かれました。これらのご意見を参考に、次回の企画を行いたいと思います。

　CiRAカフェ・FIRSTは、毎月1回、研究所で開催します。次回の開催日は、11月18日（金）午後6時から始まる予定です。参加者募集や詳細なプログラムは、このホームページでご案内します。たくさんの皆さまのご参加をお待ち申し上げます。

　このイベントは、内閣府「最先端研究開発支援プログラム（FIRSTプログラム）」のアウトリーチ活動の一環として開催しています。

質疑応答の様子