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2013年6月4日

第15回CiRAカフェ・FIRSTを開催しました

6月1日(土)の午後、第15階CiRAカフェ・FIRST「ドキドキに、ドキドキ。--心臓の再生に挑戦する--」を開催しました。今回は山下教授(増殖分化機構研究部門)が、心臓の再生についてお話しました。

関西地方の梅雨らしい、スッキリしない曇り空の天気でしたが、雨が振らず日差しが強くない、外出には適した土曜日の午後でした。CiRAの1階エントランスホールには約30名の参加者が集まりました。今回は40名を超える方からご応募頂き、抽選で参加者を決定しました。

カフェの前半はクラリネットの三重奏です。京都市民管弦楽団クラリネット三重奏団の大倉久和さん、山下美樹さん、岩尾牧恵さんに演奏をお願いしました。曲目はモーツアルト作曲・歌劇「ドン・ジョヴァンニ」からクラリネット用編曲アリア。演奏の前に簡単に解説をして下さったので、とても優雅な音楽の裏で、演奏者が如何に窒息寸前の大変な状況であるかもよくわかりました。今回は曲について分り易く解説した冊子も配られ、参加者のみなさんは単に音楽でリラックスするだけではなく、ドン・ジョヴァンニやクラリネットについての知識も深めることが出来ました。

京都市民管弦楽団クラリネット三重奏団

後半はいよいよ本題の山下潤教授によるお話。まずはES細胞を使って心臓や血管へと分化させる、あるいは再生させる研究について紹介しました。スライドにはマウスのES細胞から心臓へと誘導した細胞の動画や写真が多数あり、拍動する細胞の様子を様々な段階でみる事ができました。こういった方法で作製された心筋細胞のシートを実験動物(ラット)に移植する手術の様子も動画で紹介され、参加者の多くは普段見ることができない手術の様子にじっと見入っていました。ヒトのiPS細胞を使っても同様の研究を進めており、大きな心筋の細胞シートを作ることが出来るようになったそうです。しかし、シートが出来るようになっても、すぐに心臓疾患の人たちを治せるわけではありません。山下教授は「完全に治すことはできなくても、悪くなるのを防ぐことが出来るようになりたい」と目標を語りました。

山下教授

今回のカフェでは生きたiPS細胞やiPS細胞から誘導した心筋細胞を実際に見ることが出来ました。心筋細胞が拍動する様子は画面全体が揺れているような、とても迫力のあるものでした。山下研究室の研究員による解説もあり、いつも以上に研究を身近に感じることができるカフェとなりました。

顕微鏡を覗く参加者と解説する研究員

参加者からは「すごく分かりやすかった」「時間の都合で省かれたのが残念」「実際の実験系を表わしていただきよくわかった」などのコメントが寄せられました。

次回のCiRAカフェは9月7日に開催予定です。

詳細が決まりましたらホームページにてお知らせ致します。

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