金子研究室へようこそ

金子研究室は2012年10月にCiRAで産声を上げました。遺伝子治療、免疫治療、移植医療、iPS細胞からのT細胞再生等の経験を活かし、医療にインパクトを与える新しいコンセプトの提案につながる研究を推進します。

アクセス

  • 〒606-8507
  • 京都府京都市左京区聖護院川原町53
  • 京都大学iPS細胞研究所
  • 増殖分化機構研究部門
  • 金子新研究室
  • kaneko-g[at]cira.kyoto-u.ac.jp
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研究室案内

金子研究室ではiPS細胞からのヒト免疫細胞再生を中心に以下の研究を行っています。

1,臨床応用を目指した、抗原特異的キラーT細胞の再生

金子は東京大学医科学研究所・幹細胞治療分野(中内啓光教授)に在職中、HIV感染症の患者さんからHIV抗原に特異的なキラーT細胞をクローン化してiPS細胞を樹立し、そしてそのiPS細胞から再び抗原特異的なキラーT細胞を大量に作製しました。再生したT細胞はウイルス抗原ペプチドをHLA分子に提示した細胞を特異的に傷害し、また、再生したT細胞のテロメアは元のT細胞より長くなっていました。これは、患者さんのT細胞が治療に有用な細胞に若返ったことを示しています(Nishimura T et al., Cell Stem Cell.12: 114-226. 2013)。この成果を早期の臨床応用に結びつけるべく、当研究室では様々な腫瘍抗原やウイルス抗原に特異的なキラーT細胞クローンからiPS細胞を樹立し、そこから再分化誘導したキラーT細胞の治療効果を高める研究を行っています。

免疫再生治療(Regenerative immunotherapy)概念図

免疫再生治療(Regenerative immunotherapy)の概念図
疲弊した抗原特異的なT細胞をiPS細胞を介して再生し治療に用いる。

Cell Stem Cell誌2013年1月号の表紙

本研究が掲載されたCell Stem Cell誌の
2013年1月号の表紙

右上:テロメアを表すロウソクが短くなり、
   弓を下ろした老女
中央:ロウソクは長くなり、
   若返って再び弓を構える女性
   着物には日本語で「T細胞」の文字が。

 

2,抗原特異的CD4T細胞サブセットの再生と分化転換

ほぼ単一の機能しか持たないCD8キラーT細胞と異なり、CD4T細胞はTh1、Th2、Th17、Treg、Tfh、Th9など多くの機能的サブセットを持ち、免疫反応全体の調節に深く関わっています。当研究室では抗原特異的に免疫反応を促進または抑制するCD4T細胞からのiPS細胞樹立を行い、そこから機能的なCD4T細胞を分化誘導する研究を行っています。特に自己免疫疾患や移植関連疾患のコントロールを目的として、抗原特異性を保持したまま異なる機能のサブセットに分化させる手法、いわばiPS細胞を介した分化転換法の確立に取り組んでいます。(2012 The Johnson & Johnson Innovaton Award

 

3,iPS細胞由来マクロファージ、樹状細胞を用いたウイルス持続感染の解析と制御

感染防御の最前線を担うマクロファージや樹状細胞は、一方でHIVなどの慢性ウイルス感染症のリザーバー細胞となり、感染持続に寄与することが知られています。当研究室ではiPS細胞にウイルス感染抵抗性を持たせる遺伝子を導入したのちにマクロファージや樹状細胞へと分化させ、持続感染のメカニズム解析やその治療法の開発を試みています。

4,疾患iPS細胞の樹立と分化プロセスの解析

iPS細胞の特長の一つは、希少疾患をin vitroモデル化できることにあります。当研究室では造血不全、特にリンパ球分化不良症例に由来するiPS細胞を作成し、病態の再現とメカニズムの解析、治療法の開発を試みています。

5,iPS細胞の培養工程と免疫細胞誘導工程の自動化

iPS細胞から誘導した免疫細胞を創薬や細胞治療に用いるためには、品質の均一な細胞を安定して製造できる体制が必要です。当研究室では培養工程の閉鎖システム化や自動化に取り組んでいます。