REPORT活動報告
Events
CiRA国際シンポジウムをオンラインで開催しました
2022年2月16日(水)、17日(木)に研究者を対象としCiRA国際シンポジウムを開催しました。同シンポジウムはiPS細胞研究を促進するため、定期的に開催されています。今回も国内外の18名のスピーカーが講演を行いました。約550名の研究者らが参加登録しました。

国際シンポジウムでディスカッションをする研究者たち
宇部市でシンポジウムを開催しました
2022年2月20日(日)に、宇部市医師会および宇部市と共催で一般の方を対象としたシンポジウムを開催しました。
CiRAの山中伸弥教授、山本拓也准教授、今村恵子講師が講演し、参加者から寄せられた質問に答えました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で一部オンラインでの実施となりましたが、約440名の方にご参加いただきました。
Research
微生物がアルツハイマー病に与える影響をiPS細胞を用いて調べる
CiRAの井上治久教授らの研究グループは、日本マイクロバイオファーマ株式会社との共同研究で、日本の土壌由来微生物叢の代謝物をアルツハイマー病(AD)患者さんのiPS細胞由来大脳皮質神経細胞に添加し、病因分子に与える影響を評価しました。この解析技術を用いることで、微生物叢とADのより幅広い関連性の理解が進み、新たな微生物創薬への道筋となることが期待されます。
この成果は2022年3月2日にScientific Reportsで公開されました。
2つの合成mRNAスイッチを活用した純度の高い細胞選別システムの開発
CiRAの齊藤博英教授らの研究グループは、miRNAに応答して遺伝子を発現させるmRNAスイッチの開発に世界で初めて成功しました。2つのmRNAスイッチを組み合わせることによって、純度の高い細胞選別システムを確立し、Hela細胞とiPS細胞が混ざった状態から、iPS細胞を95%以上に純化することができました。この成果は2022年1月6日にScience Advancesで公開されました。

純化前(左)と純化後(右)のiPS細胞。赤色はHela細胞、緑色はiPS細胞を示す
ゲノム編集治療の新しい薬剤運搬システムの開発
CiRAの堀田秋津講師らの研究グループは、 繰り返し投与可能なLNP輸送システムを開発し、筋ジストロフィーモデルマウスのゲノム編集治療に成功しました。骨格筋疾患治療の新しい薬剤運搬システムとして期待されます。この成果は2021年12月8日にNature Communicationsで公開されました。
Others
CiRAのエントランスエリアをリニューアルしました
寄付者銘板や来所者向けのiPS細胞研究に関する展示が新しくなりました。また、タッチパネル式モニターを設置し、CiRAの研究、基金情報、iPS細胞に関する動画やクイズなどさまざまな情報をご覧いただけます。

※現在は新型コロナウイルス感染症対策として、エントランスエリアの公開はしておりません。
京都大学iPS 細胞研究所(CiRA) 国際広報室
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CiRA 上廣倫理研究部門
CiRA 基金室
編集/森旭彦(mojimoji LLC)
執筆/寒竹泉美・森旭彦
(理系ライターズ チーム・パスカル)