はじめに

_私たち櫻井研究室は、京都大学iPS細胞研究所の臨床応用研究部門を構成する研究室のひとつです。臨床応用に向けた研究・技術開発を行う部門の中で、私たちの研究室は難治性筋疾患に対する新たな治療法の研究を行います。

_ラボが立ち上がって11年目となり、臨床応用を意識した成果を発表することができつつあります。4月には細胞移植時にiPS細胞由来の骨格筋幹細胞を効率よく純化する方法に関する論文を報告することができ、今後も再生医療の臨床応用へ向けた研究を様々な角度から取り組んでいきます。
_またAMED事業の一つである「疾患特異的iPS細胞の利活用促進・難病研究加速プログラム」の「研究拠点I」における研究活動も順調に進んでおり、その成果として、T-CiRAプロジェクトにてデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来iPS細胞を用いた「筋疲労」に類似した筋細胞の病態モデルと創薬スクリーニングに関する論文を6月に報告することができました。他の製薬企業との共同研究も着実に進んでいます。
_さらに再生医療用に開発されたiPS細胞由来骨格筋幹細胞誘導法を創薬研究に応用するため、AMED「ロバストな分化誘導法開発課題」による支援を受け、様々な疾患特異的iPS細胞からも骨格筋幹細胞が高効率に分化誘導できる方法の改良を、新規マトリックスやAI・ロボティクスの技術も取り入れながら進めています。
_昨年から今年にかけて、リトアニア出身の研究生も含め新たに7名のメンバーが加わり、ミーティングも英語になるなど一層国際化が進みました。各々の得意分野を活かしつつ、筋疾患の治療法開発という1つの大きな目標に向けて、日々の実験やWebツールも活用しながらのディスカッションを行い、研究を進めています。

_研究内容などに興味がある方は、遠慮なくご連絡ください。

2021年7月 櫻井 英俊