
2007年、京都大学山中伸弥教授らの研究は、人間の皮膚細胞から、神経や心臓などさまざまな細胞を作り出すことのできる新しい幹細胞、人工多能性幹(iPS)細胞の樹立に世界で初めて成功しました。
このiPS細胞は我が国が生み出した画期的な新技術であり、病気の原因の解明や有効で安全な薬の開発にとどまらず、最も望まれる再生医療への応用が世界的に期待されています。iPS細胞技術の応用が可能になれば、世界中の未だ治療法が確立していない難病に苦しんでいる大勢の人々を救うことにもつながります。
再生医療の実現のためには、安全性に十分配慮しながら、迅速に基礎研究を進めて応用につなげることがなによりも重要です。しかし再生医療への応用の前には様々な課題が立ちはだかり、その克服が最大の懸案事項となっています。そのため、京都大学は広範囲の研究が可能な研究体制の充実を図り、迅速かつ大規模にiPS細胞研究を推進したいと強く願っています。
京都大学では、日本のiPS細胞研究の中核研究拠点として、山中伸弥教授を所長とするiPS細胞研究所を設立しました。同研究所では、再生医科学研究所、医学研究科や医学部附属病院など京都大学他部局並びに他大学や研究機関と協力し、創薬や再生医療への応用を目指すことを目的として現在精力的に研究を推進しています。また、2010年2月には、国からの格別のご支援により、iPS細胞研究所の新棟(地上5階、地下1階)が竣工し、この新施設でiPS細胞研究を加速し、諸外国の研究水準をはるかに凌駕する高水準の研究を推進したいと願っています。
そのためには、iPS細胞研究所において、今後世界最高レベルの研究をさらに強力に推進することが必須で、国内外の優秀な研究者との連携や研究環境の充実などに資するため多くの研究・運営費用が必要となります。
そこで、iPS細胞を一日も早く創薬や再生医療に応用できるよう、国および本学による支援に加えて、多くの方々からのご寄附による支援体制を整えるため、京都大学基金の中に「iPS細胞研究基金」を創設しました。
皆様方には、この趣旨をご理解の上ご賛同いただき、格段のご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げる次第です。
京都大学総長 松本 紘
京都大学理事・副学長(産官学連携担当) 塩田 浩平
京都大学理事・副学長(研究・国際(研究)担当) 藤井 信孝
京都大学理事・副学長(外部戦略担当) 吉川 潔
京都大学物質―細胞統合システム拠点長 中辻 憲夫
京都大学iPS細胞研究所長 山中 伸弥
※上記の趣意書は、2009年4月にiPS細胞研究基金が設立された当時に作成された趣意書です。
| 名 称 | 京都大学基金「iPS細胞研究基金」 |
| 趣 意 | iPS細胞研究の成果を一日も早く社会に還元するため、iPS細胞研究所において基礎から応用研究まで実施できる研究環境を整備し、研究の加速化を図る。 |
| 募集期間 | 平成21年4月〜平成31年3月(10年間) |
| 目 標 額 | 各年度 5億円 |
| 募集方法 | 京大基金HPからの申込、CiRAホームページによる申込書配付 |
| 使途計画 | 十分整備された研究環境において、優秀な人材を各研究部門に確保し、本学 再生医科学研究所、医学研究科、医学部附属病院や他大学、研究機関との連携によりiPS細胞研究を推進し、病気の原因の解明、有効で安全な薬の開発、再生医療への応用の早期実現化を目指す。 |
iPS細胞研究基金へのご寄附に対しましては、所得税法、法人税法による税制上の優遇措置が受けられます。
2千円を超える部分について、当該年総所得金額等の40%を限度に、所得控除対象となります。別途お送りする「寄附金領収書」を添えて確定申告によりお手続きくださ い。また、京都府、京都市在住の方は、住民税について、2千円を超え総所得金額等の30%までの寄附金額に対して、府民税は税率4%、市民税は税率6%を乗じた額が控除されます。
寄附金の全額が損金算入できます。

同意をいただいた寄附者のお名前をiPS細胞研究所エントランスホールに掲示します。
CiRAが発行するニュースレター(季刊)、概要パンフレット、「幹細胞ハンドブック」等の刊行物、主催イベントのご案内をお送りします。