論文発表:細胞ごとの「その細胞らしさ」について

池田隆研究員が中心となった研究で、神経細胞や肝細胞などがそれぞれ持つ「その細胞らしさ」の制御メカニズムについて報告しました。

本研究結果は2018年4月11日にNature Communicationsのオンライン版で報告しました。
また、Editors’ Highlightsに選出されました。(2018.4.24追記)

神経細胞や肝細胞などの分化細胞はその細胞種に特異的な遺伝子の発現パターンを持つことで、特定の機能を発揮しています。例えば皮膚の細胞が突然、腸の細胞にならないように、分化細胞の遺伝子発現パターンは長期に渡り安定に維持されています。今回の論文ではこの安定性を制御するメカニズムについて検討しました。

分化細胞からiPS細胞を作製する際は、始めに分化細胞の発現パターンの不安定化が起こると考えられています。そこでiPS細胞誘導系を用いて、不安定化を引き起こす遺伝子のスクリーニングをしました。その結果、βアクチンと呼ばれる細胞の骨格を形作る遺伝子が、下流のSrfを介して分化細胞の不安定化に関与することを明らかにしました。