iPS細胞研究所 応用再生医学研究分野(腎臓・膵臓・肝臓再生研究グループ)
■ 京都大学
  
■ iPS細胞研究所
  (CiRA=サイラ)
   
■ 世界トップレベル
 研究拠点プログラム
  (WPIプログラム)


当研究室は、主に腎臓、膵臓、肝臓の再生・応用を目指した研究を行っています。



腎臓再生研究

膵臓再生研究

肝臓再生研究(準備中)

その他の臓器再生研究(準備中)




(臨床応用を目指したヒトiPS細胞からの腎臓再生)
 当研究グループでは、腎臓の発生生物学の知見に基づき、主にヒトiPS細胞を用いて、試験管内でiPS細胞から中胚葉を経て腎臓細胞を高効率に分化誘導する方法の確立を行っています。増殖因子を用いて分化誘導を行うと共に、低分子化合物のスクリーニングを行い、ヒトiPS細胞から中胚葉や腎臓細胞への分化誘導能を有する化合物の探索も行います。
 そして、この系を用いて、以下の基礎研究および臨床応用を目指した研究に発展させることを目指します。

(1) ヒトの腎臓発生の解析 (Human embryology)
 ヒトの発生生物学は、特に初期発生の段階において、サンプル入手が困難であるため、ほとんど解明されておりません。ヒトiPS細胞から試験管内で分化させる系を用いれば、初期発生も解析可能となり、更に先天奇形等の病態の解析に使用できます。

(2) 腎疾患に対する細胞療法の開発 (Cell replacement therapy)
 ヒトiPS細胞から試験管内で腎臓前駆細胞を作成し、腎疾患に対する細胞移植療法の開発を行います。移植用ドナー臓器不足の問題の解決を目指します。また、無限の増殖能を有するヒトiPS細胞から腎細胞が試験管内で効率よく形成されれば、細胞療法のみならずバイオ人工腎(Bioartificial kidney)に使用する細胞を供給できることも期待されます。

(3) 疾患モデリング (Disease modeling)
 「疾患モデリング」とは、 疾患の遺伝情報を有するES細胞を樹立し、試験管内で罹患臓器に分化させ病態を模倣することにより、病態の詳しい解析や薬剤の探索を行う研究です。従来、核移植等の研究を行うごく一部の研究者により「疾患モデリング」の研究が試みられてきましたが、人工多能性幹細胞(iPS細胞)がヒトにおいても樹立され、様々な疾患の患者の皮膚細胞から疾患特異的iPS細胞がより簡便に作成可能となったため、この領域における研究の飛躍的な進展が期待されています。
 当研究グループは、腎臓領域における疾患モデリングの一例として、遺伝性腎疾患である「多発性嚢胞腎」の患者の皮膚細胞からiPS細胞を樹立し、新規の試験管内疾患モデルを作成するプロジェクトを、京都大学医学部附属病院、田附興風会北野病院、兵庫県立尼崎病院の腎臓内科と共同研究にて開始しました。

(4) 新しい治療薬の開発 (Drug discovery)
 腎臓への分化を促す低分子化合物や、試験管内でiPS細胞より作成された特定の種類の腎細胞を増殖させる低分子化合物を探索することにより、腎臓の再生や、特異的な細胞種が障害される腎疾患に対する治療薬の開発を行います。



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(臨床応用を目指したヒトiPS細胞からの膵蔵再生)

 わたしたちは、ヒトES/iPS細胞から膵臓の細胞を作製する方法の確立と応用を目指しています。このため、主にヒトiPS細胞を用いて、どのようにしてヒトの膵臓が形作られていくのかを明らかにしようとしています。特に、発生過程において膵臓になることが運命づけられる「膵芽の形成」を中心に解析しています(@)。その他、膵芽から膵臓の主要な構成要素である内分泌細胞、外分泌細胞、膵管がどのようにして作り分けられるのかも明らかにしようとしています(A)。さらには培養皿上で作製した膵臓細胞の応用に向けた技術開発(細胞移植、疾患モデル、創薬のプラットフォームなど)にも着手しています(B)。

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図1 膵蔵細胞の発生過程とヒトiPS細胞から作製した膵蔵細胞の利用
 発生初期に出現する内胚葉と呼ばれる一層のシート状の細胞から管状の原始腸管が形成されます。原始腸管の中間部位は後方前腸と呼ばれ、その腹側部と背側部の細胞が隆起します。この隆起した部位は膵芽と呼ばれています。膵芽細胞は増殖し、高度に分枝した膵上皮を形成します。膵上皮はその後、内分泌細胞(α細胞、β細胞、δ細胞、PP細胞など)、膵管細胞、外分泌細胞(腺房細胞)へと分化していきます。図中の数字@-Bは当研究室で研究している分化段階を示しています。

図2ヒトES細胞由来の膵組織・iPS細胞からも同様の組織を作製.jpg Size:190KB

図2 ヒトES細胞由来の膵組織
 作製した膵芽細胞を移植して30日後の移植片を免疫染色しました。In vitroで作製した膵芽細胞は、マウスの生体内で枝分かれした膵上皮へとさらに分化段階が進行しています。また、内分泌細胞が出現している様子も観察されます。同様の結果がヒトiPS細胞を使っても得られています。赤色:インスリン産生細胞、青色:グルカゴン産生細胞、緑色:膵前駆細胞あるいは膵上皮細胞。*:レシピエントマウスの腎臓。Scale bar, 300 μm. (Toyoda, 2015, DOI: 10.1016/j.scr.2015.01.007より改変引用)



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(臨床応用を目指したヒトiPS細胞からの肝臓臓再生)(準備中)




(その他の臓器再生研究)(準備中)



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