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2011年2月3日

京都大学iPS細胞研究所と島津製作所が共同研究契約を締結

京都大学iPS細胞研究所(CiRA、所長:山中伸弥、京都市左京区)と株式会社島津製作所(社長:中本 晃、京都市中京区)は、個々の iPS 細胞(人工多能性幹細胞)注1のリプログラミング状態、あるいは分化能の指標となるバイオマーカー注2探索のための共同研究契約を締結しました (研究題目: iPS細胞の統合オミックス解析によるバイオマーカー探索)。

本共同研究では、(株)島津製作所は京都大学iPS細胞研究所(CiRA)にて培養調製されたiPS細胞に対して、質量分析装置を用いたプロテオーム解析注3を行い、各幹細胞の形質と発現パターンとの比較検討によってバイオマーカーの探索・同定を行います。

この共同研究を通して、より完全に初期化されたiPS細胞の選択や、iPS細胞から分化した、より質の良い目的細胞の選択が可能になることが期待できます。


注1) iPS細胞(人工多能性幹細胞)
皮膚細胞などの体細胞に遺伝子などを導入し、細胞核を初期化することにより作製でき、胚性幹細胞(ES細胞)のように無限に増え続ける能力と体のあらゆる組織細胞に分化する能力を有する多能性幹細胞。山中教授らの研究グループは、2006年にこの画期的な技術の開発を発表し、生命科学の領域に様々な細胞を無限に作り出すことのできるツールをもたらした。iPS細胞は、受精卵を利用して作られるES細胞と違い、倫理的問題を回避できる。

注2) バイオマーカー
生体内の生物学的変化を定量的に把握するための指標(マーカー)となるものをバイオマーカーと呼ぶ。生体由来のDNA、RNA、蛋白質、または蛋白質断片、低分子化合物などの物質が該当する。

注3) プロテオーム解析
ある生物が持つゲノム情報によって作られる全てのタンパク質のセット、またはある細胞がある瞬間に発現している全てのタンパク質のセットをプロテオームと呼ぶ。個々のタンパク質の構造や機能、細胞や組織内で発現しているタンパク質の網羅的な解析によるタンパク質間相互作用の理解を目指した研究をプロテオーム解析と呼ぶ。複雑なタンパク質間相互作用の理解は、より効率的な診断手法や治療法の開発が可能になると考えられている。


京都大学iPS細胞研究所(CiRA)について
山中伸弥教授らのグループが2007年11月にヒトiPS細胞樹立を発表後、京都大学は、iPS細胞研究を推進するために、物質‐細胞統合システム拠点(iCeMS)の一部として、2008年1月にiPS細胞研究センター(CiRA)を設立しました。CiRAはiPS細胞研究に特化した世界初の研究機関で、iPS細胞を応用した医療を一日も早く実現するために、2010年4月1日よりiPS細胞研究所に改組されました。世界で初めてiPS細胞を樹立した山中伸弥教授(物質‐細胞統合システム拠点兼務)が所長を務めています。


株式会社島津製作所について
1875年の創業以降、基盤事業である分析計測機器、医用機器、航空機器、産業機器事業などにおいて、最先端の科学技術を追究しています。次世代医療分野においては、医用と分析計測の技術を融合し活用することで、疾患マーカーの探索、分子プローブの開発、イメージング機器の開発など病気の超早期診断・創薬支援に貢献するため研究開発を進めています。
URL:  http://www.shimadzu.co.jp/

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