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2012年4月9日

第6回CiRAカフェ・FIRSTを開催しました。

第6回CiRAカフェ・FIRST「血液の細胞全てをつくりたい!〜病気の原因と治療法を探るために〜」を4月7日(土)にiPS細胞研究所のエントランスホールにて開催しました。今回は高山直也特定拠点助教(臨床応用研究部門)が幹細胞と血液細胞について、30名の方々にお話をしました。

MichiTada吹奏楽隊

馴染みのある音楽に聞き入る参加者

桜のつぼみがほころびつつも、花冷えという言葉がぴったりな寒さの中、参加者がCiRAのエントランスホールに集まりました。15時からCiRAスタッフとその友人らによるアマチュアバンド「MichiTada吹奏楽隊」による演奏が披露されました。昨年ヒットした「マル・マル・モリ・モリ!」で始まった演奏は、「となりのトトロメドレー」や「ズンドコ節」など老若男女が聞いたことがあるような曲が演奏され、参加者の多くが楽しんでいました。最後に「ビター・スウィート・サンバ」が高山先生の話のオープニング曲として演奏されました。

高山先生は臨床医時代の経験から、骨髄移植が素晴らしい技術である一方で、必ずしも上手く行くわけではないという治療の難しさを語りました。そしてより安全な、より確実な治療法を求めて、現在の血液の幹細胞研究に至ったという経緯を話しました。

トークの前半では血液細胞の種類や役割について、イラストと動画を利用して詳しく紹介したあと、それら血液細胞を産み出す元となる幹細胞が紹介されました。幹細胞には大きく分けて二種類あり、造血幹細胞のようなある程度決まった細胞にしかなれない体性幹細胞と呼ばれるものと、iPS細胞のような体の中の様々な細胞になることが出来る多能性幹細胞とがあります。また変わった幹細胞として、ガンにも幹細胞があることが紹介されました。

高山直也特定拠点助教

高山先生の話を聞く参加者

コーヒーブレイクでは参加者の方々にクイズに挑戦していただきました。造血幹細胞から様々な種類の血液細胞が生まれていく流れが示された図とクイズが描かれた紙を配り、ある遺伝子が、血液細胞が作られていく過程のどの時点で重要な働きをするのか考えてもらいました。これは病気のメカニズムを解明する研究の一端を模擬体験していただくために企画されました。

最後に高山先生の研究内容についてお話がありました。輸血用の血液製剤のうち、特に血小板は保存が難しいので、試験管内で安定的に安全な血液を作ることに挑戦したいという高山先生。これまでにヒトES細胞やiPS細胞から血小板を作ることに成功したことを説明していました。

質疑応答では様々な質問が飛び交い、今までになく盛り上がりました。また、トーク終了後も多くの人が高山先生と話をしようと列をなしていました。参加者からは「ガンにも幹細胞が存在する」ことを初めて知ったという感想が多く聞かれました。

次回のCiRAカフェ・FIRSTは5月19日(土)午後3時から開催予定です。参加者募集や詳細なプログラムは、このホームページでご案内いたします。皆さまのご参加をお待ち申し上げます。

このイベントは、内閣府「最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム)」のアウトリーチ活動の一環として開催しています。

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