研究活動
Research Activities
研究活動
Research Activities
主任研究者
Principal Investigators
未来生命科学開拓部門 岩崎 未央 講師
岩崎 未央 Ph.D.
- 岩崎研究室ホームページ
- 研究室紹介動画
- 2024年度の研究活動
- 連絡先:iwasaki-g*cira.kyoto-u.ac.jp
- お手数ですがメール送信の際 * を@に変えてください。
研究概要
私たちの身体は、多様な機能をもつ細胞によって構成されています。これらの機能的差異はどの分子層で決定されているのでしょうか。
細胞内では、DNAの情報がRNAへ転写され、RNAからタンパク質が翻訳されます。最終的に細胞の構造や機能を直接担うのは主にタンパク質です。しかし、網羅的解析技術の発展は長らくトランスクリプトーム解析が先行し、細胞の状態や同一性は主としてRNA量に基づいて議論されてきました。
近年、RNA量とタンパク質量の間には必ずしも比例関係が成立しないことが明らかになっています。さらに、タンパク質の細胞内局在や翻訳後修飾、複合体形成状態といった階層的制御が、細胞種特異的な機能を規定していることも分かってきました。したがって、細胞機能を本質的に理解するためには、タンパク質を定量的かつ体系的に捉える必要があります。
私たちは、高精度かつ再現性の高いプロテオーム解析技術の開発に取り組むと同時に、その技術を基盤として、特に多能性幹細胞におけるタンパク質量制御と翻訳/分解制御の原理を解明することを目指しています。iPS細胞のような多能性幹細胞は、同一ゲノムを保持しながらも多様な細胞へと分化可能であり、分子量制御の原理を探るうえで理想的なモデル系です。
現在、具体的には以下のような研究テーマに取り組んでいます。
- RNA量とタンパク質量が大きく乖離する遺伝子群の同定とその制御機構の解明
- リボソーム関連タンパク質量の変動と希少疾患発症機構との関連解析
- より高感度・高網羅性を実現するタンパク質同定・定量法の開発
- タンパク質複合体の絶対量および量比の定量解析
- 核膜孔複合体の翻訳後修飾がmRNA局在および翻訳効率に与える影響の解析
- シングルセルプロテオーム解析手法の開発
将来的には、DNA・RNA・タンパク質・代謝産物といった多階層の分子情報を統合し、量的・空間的・時間的ネットワークとして再構築することで、細胞や組織の状態遷移を分子レベルで記述可能な統合理論の構築を目指します。
