このほど、山中伸弥教授（京都大学iPS細胞研究所 所長・教授）が、独立行政法人医薬基盤研究所JCRB細胞バンクに寄託したヒト iPS細胞について、同バンクより提供が開始されました。

　これらのヒト iPS細胞は、厚生労働省細胞バンク事業・Japanese Collection of Research Bioresources (JCRB) 細胞バンクから分譲されている日本人由来の正常二倍体線維芽細胞から、高橋和利講師（京都大学iPS細胞研究所）と山中伸弥教授（京都大学 iPS細胞研究所 所長・教授）らの研究グループがレトロウイルスベクターを使用して樹立したものです。　
　今回、医薬基盤研究所JCRB細胞バンクから分譲が開始されたのは3株（今後計5株まで増える予定）で、国内の非営利及び営利機関における学術研究目的に供給可能です。分譲手数料は一律50,000円/1アンプルです。また、海外の非営利及び営利機関への学術研究目的での提供も予定されています。
これらのヒト iPS細胞はCiRAホームページ「研究材料の提供」にも掲載されています。

論文名と著者
"Screening ethnically diverse human embryonic stem cells identifies a chromosome 20 minimal amplicon conferring growth advantage"
The International Stem Cell Initiative. 　Nature Biotechnology, 29, 1132-1144 (2011)