
研究活動
Research Activities
研究活動
Research Activities
主任研究者
Principal Investigators
臨床応用研究部門 後藤 慎平 教授

後藤 慎平 M.D., Ph.D.
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- 2023年度の研究活動
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連絡先:gotoh-g*cira.kyoto-u.ac.jp
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研究概要
私たちはiPS細胞を用いて、さまざまな呼吸器の研究を行っています。呼吸器は大きく気道と肺胞の二つの領域に分かれて、気道では異物や病原体を除去する粘液線毛クリアランスという機能が備わっており、肺胞では酸素を体内に取り入れて二酸化炭素を排出するガス交換を行っています。それぞれの領域では、さまざまな細胞どうしの相互作用によって機能が支えられており、それが破綻すると病気の原因にもなりますが、まだ十分に解明されていません。私たちはiPS細胞から呼吸器を構成する気道や肺胞の細胞に分化誘導する技術を開発し、臨床に応用することを目指しています。
(京都大学プレスリリース:2014年8月22日、2015年12月25日、2017年10月03日、2020年12月14日、CiRAニュース:2022年10月12日、2024年3月29日)
私たちはこれまでの技術を足掛かりとして、大きく二つのアプローチを考えて研究を進めています。一つは難治性呼吸器疾患の病態を培養皿内で再現することで、病気のメカニズムを知ることです。マウスなどの実験動物だけでは難しかったことをヒト由来の細胞を使って調べていくことで、効果的な診断法や治療手段が見つかることを期待しています。
(京都大学プレスリリース:2019年2月19日、2021年02月26日、2021年07月09日、2021年11月15日、2021年11月19日、CiRAニュース:2023年9月13日、2024年3月29日)
もう一つは傷んだ肺を再生させる技術の開発です。私たちはヒトiPS細胞から分化誘導した細胞を用いて肺の機能を取り戻す技術の開発にも取り組んでいます。
(京都大学プレスリリース:2021年07月30日)
難治性呼吸器疾患の最終的な治療手段として、一定の条件を満たす場合には肺移植が実施されてきましたが、ドナー不足の問題は世界的にも深刻な問題となっており、さまざまな方法で再生医療の技術開発が進められています。iPS細胞は適切に管理することで無限に増やすことができ、分化誘導することでヒトの肺を構成する細胞を必要なだけ得ることができます。私たちはさまざまな応用例を提示していくことで診断や治療に役立つ技術につなげていきたいと思います。
