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主任研究者
Principal Investigators

未来生命科学開拓部門 川口 義弥 教授

川口 義弥 写真
川口 義弥 M.D., Ph.D.
研究概要

iPS細胞の医学応用は、機能的細胞を作製して①移植材料として用いることと、②薬剤開発に役立てることの2つの柱があります。いずれの目標達成にもヒトの臓器発生メカニズムを理解することが重要です。欧米ではヒト胎児組織の研究利用が行われていますが、倫理的課題や実施可能な実験手法の限界があることから、ヒトiPS細胞を使った発生学研究は有効な方法です。

臓器の発生過程では、細胞分化と組織立体構築の変化が同時に進行しており、ダイナミックな構造変化のなかで、細胞どうしが互いにコミュニケーションをとりながら、細胞自身の性質が変化していくと考えられます。つまり、個々の細胞は、 それぞれが所属する"細胞コミュニティー内のローカルルール"に制御されながら臓器固有の性質を獲得し、組織を構築していきます。

さらに、成体臓器の再生や老化、癌化での細胞挙動には発生期の細胞挙動と共通する点があることがわかっています。iPS細胞を用いた発生研究がもたらす知見は、新たな医療技術の創出の可能性をもっています。

私たちは消化管や膵臓、肝臓、肺などの内胚葉臓器の発生機構について、iPS細胞を有力なツールとして用いることで、"細胞コミュニティー内のローカルルール"を理解し、臓器発生メカニズムの全容解明を目指しています。

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