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2025年8月20日

iPS細胞で「体感するからだ」を学ぶ!こども科学博にCiRAが協力

 2025年8月1日から3日間にわたり、公益財団法人稲盛財団が主催する「こども科学博2025」が京都市勧業館みやこめっせで開催されました。今年のテーマは、「体感するからだ」。CiRAも、小学生を対象に五感と想像力を使う体験型展示が行われるこのイベントに協力しました。

 CiRAは、株式会社NHKエデュケーショナルと共に、「きみの細胞を育てよう!」というコーナーを企画・提供しました。「細胞の分化」という生命の神秘を、子どもたちが遊びながら学べる体験型展示です。運営にあたっては、京都芸術大学の植木豊研究室にもご協力いただきました。3日間でおよそ4500名が、このコーナーに来場しました。当日の様子を詳しくレポートします。

こども科学博2025の入口

「きみの細胞を育てよう!」の入口

ゲームで楽しむ!細胞の分化ミッション

 CiRAが協力したコーナー「きみの細胞を育てよう!」では、単に知識を学ぶだけでなく、自分の手で細胞を育てる体験を通じて、全く同じ遺伝子を持っていても様々な細胞へと分化することができる、生命の不思議を「体感する」ことを大切にしました。

 体験のスタートは、ワクワクするガチャガチャ。参加者は最初にガチャガチャを回し、体の細胞のもととなる3種類の「細胞カード」のうち、いずれか1枚を受け取ります。このカードは、皮膚や神経になる外胚葉、内臓になる内胚葉、骨や筋肉になる中胚葉を表しています。

参加者が最初に回すガチャガチャ

 その後、子どもたちは2つのミッションに挑戦します。ミッションに取り組むごとに、細胞カードに書かれた文字のうち、指定されたものをシールで隠していきます。最終的に変化した細胞の文字が残る仕掛けになっており、子どもたちは変化するカードに夢中でした。

 ミッション1は、「細胞に栄養を与える」こと。小さなビーズをピンセットや薬さじで慎重にすくい、細胞を模したシャーレの中に入れます。入れたビーズの色が、細胞の分化先を左右する重要な要素でした。子どもたちは、器具を上手に使ってミッションに挑んでいました。

1つ目のミッション

ビーズをシャーレに移すミッションに挑戦する参加者

 ミッション2は、「マイクロピペットを使って小さな球の上に、数マイクロリットルの色水を載せる」というもの。参加者が実験器具に苦戦しながらも、楽しそうに取り組む姿が印象的でした。ここでも、色水を載せた球の色によって分化先が変わるため、子どもたちは真剣に考えながら色を選んでいました。

マイクロピペットで水を載せるミッションに挑戦する参加者

 2つのミッションを終えると、細胞カードには最終的に分化した細胞の名前だけが残ります。神経、皮膚、目、歯、肺、膵臓、胸腺、小腸、心臓、筋肉、骨、血液。カードに書かれた細胞名を読み取り、自分の細胞が何に分化したのかを、子どもたちは目を輝かせながら確かめていました。その細胞の写真と解説文が書かれたカードがお土産です。

自分の育てた細胞のカードを取る参加者

iPS細胞を顕微鏡で観察する!

 ゲームで分化の仕組みを学んだ後には、いよいよiPS細胞との対面です。簡易顕微鏡を使い、実際にiPS細胞がびっしりと詰まったiPS細胞を観察しました。「体のあらゆる細胞になれる能力」を持つiPS細胞を、自分の目で確かめることで、子どもたちの興味はさらに深まったようです。

iPS細胞を観察するコーナーの様子

iPS細胞を簡易顕微鏡で観察する参加者

 子どもと一緒にやってきた大人のほうが興奮して顕微鏡を覗き込んでいることもありました。また、iPS細胞の紹介をするパネルをつかって、子どもに説明をする保護者の姿もしばしば見受けられました。

 iPS細胞の写真と解説が入った「iPS細胞カード」も大人気で、用意していた2000枚がなくなるほどの盛況ぶりでした。子どもたちは、カードを熱心に読み込んだり、保護者にiPS細胞について説明してもらっていたりしました。

科学と社会をつなぐCiRAの役割

 今回CiRAが協力した体験コーナーは、イベント全体のテーマである「体感するからだ」に沿い、細胞の分化という少し難しい研究内容を、子どもたちが遊びを通じて楽しく学べるよう工夫しました。

 「きみの細胞を育てよう!」という親しみやすいタイトルは、子どもたちにとって、自分自身の体の不思議、そして生命の奥深さに気づくきっかけになったのではないでしょうか。今回のイベントが、未来の科学者や医療従事者を目指す子どもたちの小さな一歩につながることを願っています。

 CiRAは、これからもこのような機会を通じて、科学と社会をつなぐコミュニケーションを積極的に行ってまいります。

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