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2026年7月2日

再生個別化ゲノム医療の未来を切り拓く―世界トップ研究機関と連携し、国際共同研究拠点「i2PARADIGM」を開始―

 これまでの医療では、「多くの人に共通する標準的な治療」を行うことが多く、疾患や患者さんを大まかなグループとして捉え、個人差や希少疾患への対応が十分ではない場合がありました。その結果、平均的な疾患像に当てはまらない患者さんは、適切な診断が受けられなかったり、薬剤の副反応などに直面し、生活の質の低下、さらには生命の危機につながる可能性もありました。

 これらの課題を克服するためには、患者さん一人ひとりの遺伝情報(ゲノム)に基づいた医療、すなわち個別化医療の実現が不可欠と考えられます。iPS細胞技術をはじめとする新規技術の融合による医療の転換期(パラダイムシフト)はすでに始まっており、真に個別化された医療が近い将来実現することが強く期待されています。

 このたびCiRAは、日本学術振興会研究拠点形成事業の支援を受け、再生個別化ゲノム医療国際共同研究拠点ネットワーク(International Interdisciplinary Program for Advanced Regenerative Applications and Design of Individualized Genomic Medicine:i 2PARADIGM)を2026年度より開始することになりました。

 本プロジェクトは、ベルギー(大学間マイクロエレクトロニクスセンター:imec)、カナダ(マギル大学、Canada First Research Excellence Fund(CFREF)助成事業DNA to RNA(D2R)イニシアチブによる)、シンガポール(科学技術研究機構:A*STAR)、スイス(チューリヒ大学、University Medicine Zurich機関内グラントおよびUZH Global Affairs Global Champion Fundによる)という世界有数の研究機関を拠点機関として結集させ、国際的かつ持続可能な研究ネットワークを構築します。さらに、アカデミア、産業界、その他多様な分野で活躍し、世界の個別化ゲノム医療の時代を牽引する次世代のリーダーの育成を目指します。

i 2PARADIGMでは、CiRAが有する細胞初期化・分化誘導に関する知見に各拠点機関の下記のような独自の専門性を融合させ、個別化ゲノム医療研究とその応用を革新的に推進します。

  1. imec:ナノエレクトロニクス・マイクロファブリケーション技術を活用した先端的診断・操作ツールの開発
  2. マギル大学:大規模ヒトゲノムデータを活用したゲノム解析を通じて、遺伝的変異が健康や疾患に与える影響を解明する研究
  3. A*STAR:遺伝性疾患の治療や個別化ゲノム医療に向けたデザイナー細胞作製などの細胞・分子生物工学研究
  4. チューリヒ大学:高度な疾患モデリングや移植応用を目指した組織工学・遺伝子細胞治療・再生医療研究

拠点機関に加え、以下の協力機関・協力研究者も本プログラムに参画します。

  1. 日本:広島大学、東京科学大学、京都大学、自治医科大学、熊本大学、国立成育医療研究センター、東京大学
  2. ベルギー:ルーヴェン・カトリック大学(KUルーヴェン)
  3. カナダ:コンコルディア大学、アルバータ大学、ブリティッシュコロンビア大学、トロント大学
  4. シンガポール:シンガポール国立大学
  5. スイス:スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)、スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH Zurich)、ローザンヌ大学病院
  6. 台湾:国立台湾大学

i 2PARADIGMを通じて、下記を実現します。

(テーマ1)

患者さんの遺伝情報を活用した新規なmRNA/タンパク質医薬や遺伝子治療デリバリー技術の開発

(テーマ2)

患者さん由来の細胞を用いたin vivoex vivoでの疾患原因DNA変異の正確な修復

(テーマ3)

疾患メカニズムの解明、治療法の検証、さらには移植応用を目的としたデザイナー細胞/組織の作製とモデル系の作製

(テーマ4)

患者さんの同意書やゲノムデータのハンドリング時のプライバシーとセキュリティの問題、遺伝的差別や決定論の懸念、検査・治療時の公平性といった個別化ゲノム医療に伴う倫理的・法的・社会的課題(ELSI)についても国際的視点から検討

(テーマ1)
患者さんの遺伝情報を活用した新規なmRNA/タンパク質医薬や遺伝子治療デリバリー技術の開発

(テーマ2)
患者さん由来の細胞を用いたin vivoex vivoでの疾患原因DNA変異の正確な修復

(テーマ3)
疾患メカニズムの解明、治療法の検証、さらには移植応用を目的としたデザイナー細胞/組織の作製とモデル系の作製

(テーマ4)
患者さんの同意書やゲノムデータのハンドリング時のプライバシーとセキュリティの問題、遺伝的差別や決定論の懸念、検査・治療時の公平性といった個別化ゲノム医療に伴う倫理的・法的・社会的課題(ELSI)についても国際的視点から検討

本プログラムでは、5年間にわたり、大学院生およびポスドク研究者などの若手研究者を対象とした国外の短期研究インターンシップを中心とした事業を行う一方で、科学的議論のみならず将来の起業やコミュニケーション・リーダーシップ・マネジメント能力の育成を目指す対面およびオンライン形式のセミナーやワークショップを開催します。

プログラム コーディネーター

  1. Knut Woltjen(CiRA未来生命科学開拓部門 准教授)

拠点機関コーディネーター

  1. Dries Braeken(imec サイエンティフィック ディレクター)
  2. Guillaume Bourque(マギル大学 教授)
  3. Adrian Kee Keong Teo(A*STAR シニア主任研究者)
  4. Simon P. Hoerstrup(チューリヒ大学 教授)

プログラム マネージャー

  1. Kelvin Hui(CiRA研究推進室 副室長)

詳細は i 2PARADIGM公式ウェブサイトをご覧ください。

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