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2023年10月17日

CiRA研究インターンシップ生インタビューvol.3
-研究計画と向き合う5日間 
貴重な経験の連続で身が引き締まる-

オープンラボでの  工藤 くどう  和哉 かずや さん(筑波大学)

 工藤和哉さんは、筑波大学生命環境学群生物資源学類4年生で相分離を扱う研究室に在籍しています。染色体の骨格となるタンパク質がRNAとどのように作用し合い、分裂期の染色体の動きに関わっているかを研究しています。実験の授業がきっかけで相分離現象に興味を持ち、自主的に書籍でも知見を深めていくうちにその魅力にはまりました。9月上旬の5日間のCiRA研究インターンシップでは、下林俊典准教授の研究室で、相分離研究の具体的な手法を探りました。

インターンシップ中は何をしていましたか?

インターンシップ中はまずiPS細胞を観察しました。面白かったのは、普段使っているがん細胞のHeLa細胞と形状が大きく違わなかったことです。もっと違うと思っていたので、自分の中で衝撃的でした。

他には、高精度な顕微鏡で免疫染色や樹立中のiPS細胞を観察しました。顕微鏡は使い方の見当もつかないくらいの大きさでしたが、直感的に操作できて、見た目と使いやすさのギャップが印象に残っています。

メインは、研究計画を考えることでした。この研究室に配属となった場合、どんなことをやりたいか、計画を考えてほしいと言われて、1日目を除いて4日間をすべて費やして考えました。論文を読みあさったり、下林先生のようなすごい先生と何時間もお話させていただく機会をいただいたりして、それが非常にいい経験でした。考えれば考えるほど、知識が足りないと実感しましたね。日頃から論文を読んだほうがいいなと身にしみました。

当初の研究計画から変わったことはありますか?

最初は応用研究をしたいと考えていて、相分離を使ってできることを考えていたんですよ。ですが、もっと基礎的なことを考えられないかと言われて。自分では相分離をできればいいなくらいの認識だったんですけど、相分離を使ってどういう生命現象を解き明かしていくかというアイディアが面白かったですし、しなければならないなと思いました。

最後に全般を通して感じたことを教えてください。

CiRAは研究者にとって最高の環境だと感じました。研究室内の雰囲気もそうですし、いろんな実験機器があってCiRA内で全部完結してるというのが素晴らしいなと思ったんですよ。あとは、京都大学に来ている人たちって、相当のモチベーションを持っているじゃないですか。そういう人たちに囲まれながら研究するというのも魅力に感じましたし、同時にこの環境で研究する人たちと戦わなければならないというのは、とても身が引き締まる思いです。

  1. この記事を書いた人:吉野 千明
    iPS細胞研究所で実験するフリーライター・編集者。オウンドメディアやプレスリリース、インタビュー記事など、これまで執筆・編集した記事は200以上。 得意ジャンルは、企業向けメンタルヘルスとサイエンス。
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