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2011年2月17日

山中伸弥所長がウルフ賞医学部門を受賞

ウルフ財団(イスラエル)は16日、人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells: iPS細胞)の樹立に世界で初めて成功した山中伸弥教授(京都大学iPS細胞研究所長)と、遺伝子操作研究における世界的リーダーであるルドルフ・イエーニッシュ教授(米マサチューセッツ工科大学)にウルフ賞医学部門を贈ると発表しました。

山中教授の受賞理由は、人間の皮膚の細胞からiPS細胞樹立に成功したことによって、幹細胞研究における受精卵の使用等の倫理的問題を回避し、再生医学の研究に革新的な貢献をもたらしたことが評価されたことによるものです。

ルドルフ・イエーニッシュ教授は、2006年に山中教授がマウスiPS細胞の樹立を報告した後、翌年には鎌状赤血球貧血のマウスから樹立したiPS細胞を、造血前駆細胞に分化させてマウスに移植し、鎌状赤血球貧血マウスの症状が回復したことを報告しました。これらの業績は、iPS細胞技術の医療応用の可能性を明示し、人々の健康に大きな影響をもたらすだろうという希望を示唆しました。

同財団は、科学や芸術の発展を推進する目的で1975年に設立されました。同賞は毎年、農学・化学・数学・医学・物理学・芸術の5分野で、世界の優れた科学者や芸術家に授与されます。過去には、医学部門では発生学の世界的権威であるジョン・ガードン教授(英国ケンブリッジ大学)らが受賞しています。

受賞式は5月29日にエルサレムのイスラエル国会で行われます。

【山中教授のコメント】
「ルドルフ・イエーニッシュ教授とともにウルフ賞を受賞することを大変光栄に思います。iPS細胞技術は、イェーニッシュ教授をはじめとする世界中の多くの研究者の努力により急速な発展を見せています。この賞をはげみに、iPS細胞技術の医学応用を一日でも早く実現できるよう、世界中の研究者と協力して研究を推進してまいります。」

ウルフ財団 ホームページ

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