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2015年11月2日

NYSCF学会レポート

ニューヨーク幹細胞財団(New York Stem Cell Foundation:NYSCF)が主催する第10回トランスレーショナル幹細胞研究学会が、10月28、29日にロックフェラー大学で開催されました。肌寒さを感じるニューヨークに、数百人の幹細胞研究者が集まり、現代の主要疾患の治療法開発を進展させ得るような、幹細胞分野での基礎研究から臨床への橋渡しとなる研究について焦点を当て、活発な議論が行われました。

口頭発表では、多能性のしくみといった基礎的な内容や、神経変性疾患や糖尿病、心疾患など様々な病気への研究の取り組みなどが紹介されました。とりわけiPS細胞についての発表では、iPS細胞から病態モデルを作って病気のメカニズムを調べる研究や創薬に役立てるといった内容の発表が目立ちました。一方、米国でも患者さん由来のiPS細胞から作った網膜の細胞を患者さんに移植するという治療に向けて研究を進めているという紹介もありました。近年では、iPS細胞技術と遺伝学で得られた知見にゲノム編集技術を組み合わせることで、より病気のしくみに迫ることができるようになってきているようです。また、iPS細胞技術と3Dプリント技術を利用して、立体的な皮膚の組織を作る試みなど興味深い発表もありました。

パネルディスカッションでは、様々な機関で作製される細胞バンクのあり方を含む再生医療分野の課題など、パネリストや参加者とで白熱した議論が交わされました。また、67演題のポスター発表については、大部分は米国からの発表でしたが、日本からも体性幹細胞を中心とした6件の発表があり、米国に次ぐ件数でした。発表者らは、自身の研究内容について参加者と質疑応答を交えながら活発に議論を行っていました。

この学会で発表された多岐にわたるテーマの研究は、ES細胞やiPS細胞を含む幹細胞を使った病気への理解や治療法への取り組みが着実に、かつ加速度的に進んでいることを感じさせるものでした。

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        会場となったロックフェラー大学           ポスターを見る参加者
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