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2010年6月19日

第8回 ISSCR(国際幹細胞学会)レポート4

18日で、ISSCRは三日目に突入しました。ポスター発表の会場でCiRAの研究者など数人に、今回参加した感想を伺いました。

Q.今回の大会に参加した成果や印象を聞かせてください。

井上治久准教授(臨床応用研究部門)

「神経疾患を対象としたiPS細胞の研究では、昨年と比較して対象疾患が増えています。また、疾患特異的iPS細胞が樹立できたといったような報告だけではなく、iPS細胞を分化させた病態モデルの報告も見られるようになってきました。確実に研究がステップアップしていると感じています。」

楢崎元太さん(博士課程:山下潤准教授(増殖分化機構研究部門)研究室)

「マウスES細胞やマウスiPS細胞で行われていた実験が、ヒトES細胞やヒトiPS細胞を用いて行われるようになってきていると感じました。」

小柳三千代さん(研究員:山中伸弥教授(初期化機構研究部門)研究室)

「以前は、様々な細胞の種類からiPS細胞が樹立できたとか、樹立効率などを比較する研究が多かったような印象でした。しかし今回は、樹立されたiPS細胞の遺伝子発現などを比較して評価などを行う研究が増えたと思います。また、iPS細胞からの細胞分化の研究も増えたという印象があります。」

浅香勲准教授(規制科学部門)

「iPS細胞の培養方法などで、様々な条件が検討されています。しかし、iPS細胞の培養では細かい条件などを含めた検討が必要で、そういった条件は今回の発表だけではよく分からない発表もありました。多様な培養方法が検討されているが、単純に自分たちのiPS細胞の結果と比較することはできないと感じています。しかし、学会では一度に多くの研究発表を見ることができ、普段はなかなか目を向けられなかった研究室の研究内容を知ることで、世界的な研究動向を知る機会になったと思います。」

大会では、講演によるセッションに加えて、大勢の研究者や学生が自分の研究内容をA0サイズのポスターに書いて発表しています。これらを見ることで、参加者は世界各国での研究の動向を肌で感じることができます。CiRAからも多くの教員、研究員、学生が今回の大会に参加していますが、一様にiPS細胞研究の広がりや進展を改めて認識しているようです。

ISSCR(国際幹細胞学会):http://www.isscr.org/meetings/index.cfm

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