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2011年6月18日

第9回国際幹細胞学会にて山中伸弥所長が講演

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 6月15日から始まった国際幹細胞学会(ISSCR)の第9回年次大会も、本日で3日目になりました。この日の午前には "細胞の初期化"をテーマにしたセッションが行われ、このセッションの最初に山中所長が登場し、"iPS細胞の評価とGlis1遺伝子"に関する内容で講演を行いました。

 ヒトiPS細胞の樹立が報告されて以来、iPS細胞の医療応用が期待されています。しかしその実現には、iPS細胞の性質や安全性の評価を十分に行っていくことが重要です。この評価では、受精卵から作製した多能性幹細胞であるES細胞(胚性幹細胞)とiPS細胞の比較による検討が世界中で行われています。これまでに世界ではiPS細胞とES細胞の間には遺伝子の働き方などに違いがみられ、医療応用に対する危惧を呈する研究報告が幾つか発表されています。今回の山中所長の講演ではCiRAで行われたiPS細胞の性質や安全性の評価に関する最新の研究成果を示し、こういった研究報告に対する反論を含めた講演を行いました。

またこの他にも、10日ほど前にNatureで発表したGlis1という遺伝子を用いたiPS細胞の樹立の成果についてもふれて、医療応用に向けた安全なiPS細胞の作製技術の進捗状況についても併せて報告しました。

 このセッションでは、山中所長の他、英国のSir John B. Gurdon教授や米国のRudolf Jaenisch教授が細胞の初期化のメカニズムに迫る研究成果についての講演が行われ、約4000人の会場一杯に集まった研究者の熱心に講演に耳を傾けていました。

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