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2012年12月27日

第12回CiRAカフェ・FIRSTを開催しました

第12回CiRAカフェ・FIRST「iPS細胞がひらく遺伝子治療の可能性」を12月1日(土)、iPS細胞研究所(CiRA)のエントランスホールにて開催しました。今回の講師は初期化機構研究部門の堀田秋津助教です。コーヒーや紅茶などの飲み物やマフィンなどの洋菓子を楽しむ参加者たちに、遺伝子治療の問題点と、iPS細胞を使ってどのように乗り越えようとしているのかを語りました。

カフェ当日は、雨が降ったりやんだりのあいにくの天気ではありましたが、約30名のさまざまな年代の方々がCiRAにやってきました。CiRAカフェの特徴の1つは、音楽などでリラックスした雰囲気にひたっていただいた後に、iPS細胞研究についての話が聞けることです。今回は加藤信一さん(ギター)と池田清美さん(フルート)による演奏が披露されました。演奏では、京都大学農学部の矢野浩之先生によって開発された、楽器の共鳴板の音響効果を向上させるためのSuperWoodで作られたギターが使われ、参加者の方々は美しい調べに聞き入っていました。

加藤信一さん(左)と池田清美さん

後半は、CiRAカフェでの初めての試みとして、iPS細胞をテーマにしたすごろくを、参加者の皆さんに体験していただきました。このすごろくは、立教大学理学部と日本大学藝術学部の共同開催授業「サイエンスコミュニケーション実践」から生まれたもので、iPS細胞って何? どう役に立つの? 研究はどこまで進んでいるの?などなど、遊びながらiPS細胞研究に触れることができるものです。コマやルーレット、メダルなど全て手作りです。実際に制作に関わった立教大学の大嶋絵理奈さん、日本大学の諸岡彩さんと安田正典さん、そして、すごろく制作を指導した立教大学の工藤光子さんがカフェの助っ人として参加していただきました。

iPS細胞をテーマにしたすごろく

すごろくをする参加者

遊びながらiPS細胞についての基礎知識について触れた後は、いよいよ本題の堀田先生のトークです。

遺伝子の変異(傷)を治すためには、遺伝子治療を行う必要がありますが、遺伝子治療には、過去30年近い研究の歴史があるにも関わらず、未だ一般的な治療とはなっていません。 その理由としては、体内の目的細胞へ的確に遺伝子を送り込むことが難しかったり、変異の入った遺伝子を修復する技術が無かった事が挙げられますが、堀田先生は、体外で無限に増やすことのできるiPS細胞の特徴や、 新たな遺伝子工学技術を取り入れることにより、問題の解決を目指しているそうです。デュシェンヌ型筋ジストロフィーや血友病を例に、遺伝子の一部を切り取ったり、 入れ替えたりする研究を紹介しました。参加者からは、堀田先生のトークを遮る勢いで、研究手法や目的など、様々な質問が投げかけられました。

堀田秋津講師

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