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2016年11月9日
お寺での生命倫理を考えるイベントを開催しました
だんだんと秋が深まってきた10月22日(土)、妙心寺退蔵院でイベント「iPS夜話 ~宗教者・医師・研究者が語る生命倫理~」を開催しました。
今回は、妙心寺退蔵院のご厚意で、特別に夜も開門いただき、ライトアップされた美しいお庭を臨みながら、幻想的な雰囲気の中でのイベントとなりました。
60名を超える方にご参加いただきましたが、参加者はまずミシュラン1つ星を獲得した料理店による精進料理をお召し上がり頂きました。
お食事の後は、横林しほり助教(CiRA未来生命科学開拓部門)がiPS細胞を用いた精子・卵子の作製について最新の研究を紹介しました。人がどのようにできる(発生する)のかや、遺伝病や不妊症のメカニズムを調べたり、その治療法を開発するために、iPS細胞やES細胞から精子や卵子を作る研究が進められています。既にマウスでは精子・卵子の作製に成功しているという研究の進展に驚いた参加者もおられるようでした。
精子・卵子作製の研究は非常に重要であると同時に、生命の源である細胞を作ることになるため、議論をしていくべき倫理的課題があります。こうした倫理的な課題について、藤田みさお准教授(CiRA上廣倫理研究部門)と妙心寺退蔵院の松山大耕副住職、足立病院(京都市)の畑山博院長が鼎談を行いました。なお、CiRAの戸口田淳也副所長がファシリテーター(話の聞き手)を務めました。鼎談では、不妊治療の現状や多様な宗教からみた生命観、近年の技術の進歩により波紋を呼んでいる「デザイナー・ベイビー(遺伝子操作により親が望む能力や性質を持つ子ども)」など、広く生命について考えるお話が繰り広げられました。iPS細胞を含む様々な技術には、便利さや有用さという側面と、慎重な利用が求められる側面があります。その両者をうまくバランスをとりながら、そして一般の方も含めて話し合いをしながら研究を進めていくことが重要です。
今回のように、CiRAがお寺で、様々な立場の方をゲストに迎えて討論イベントを行ったのは初めてでしたが、参加者からは「色々な視点からiPS細胞を考えることができて、とても興味深かった」といったお声を多くいただきました。
CiRAは今後も、一般の方にiPS細胞研究に親しみをもっていただくため、様々なイベンを開催していく予定です。今後のイベントの予定は以下のページをご覧ください。
