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2022年4月25日
iPS細胞×難病研究のマッチング事業〜2022年度の解析希望症例の募集を開始
京都大学iPS細胞研究所(CiRA=サイラ)臨床応用研究部門の齋藤潤研究室では、iPS細胞を用いた難病研究を促進するため、iPS細胞研究者と難病研究者をマッチングし、共同研究をサポートする事業を行っています。
患者数が非常に少なく有効な治療法が存在しない難病(難治性疾患)を、希少難治性疾患といいます。希少難治性疾患は7000種類以上あるといわれており、各々の疾患の病態解明や治療法開発に世界中の研究者が取り組んでいます。このような研究には様々な細胞や動物モデルが使われていますが、iPS細胞を用いた研究も有望と考えられています。
ヒトiPS細胞(induced pluripotent stem cells: 人工多能性幹細胞)は、2006年に誕生した新しい多能性幹細胞の一種です。患者さんから血液をいただいて作成したiPS細胞は、培養皿の上で患者さんの病気を再現できることから、疾患の研究に役立ちます。最近では、病態解析や治療法開発のほか、新規原因遺伝子の同定にも疾患特異的iPS細胞が活用されており、iPS細胞は希少難治性疾患研究に必須のツールとなりつつあります。しかし、iPS細胞の研究には様々なノウハウが必要であり、新規にiPS細胞の研究を始めるにはハードルがあります。
そこで、希少難治性疾患研究者と、iPS細胞の活用実績が豊富な研究者とのマッチングを実施し、共同研究を推進する事業を行っています。希少難治性疾患研究者から提案された症例、疾患遺伝子について、マッチング評価委員会がiPS細胞の研究者とのマッチングを行います。マッチングを受けたiPS細胞研究者には単年度の研究費を再委託し、共同研究体制の構築を進めていただきます。
現在、2022年度の解析希望症例を募集しております。疾患特異的iPS細胞を用いた疾患共同研究を希望される研究者の方は、下記ポータルサイトをご確認ください。申請締切は5月25日(水)ですので、お早めにご確認いただけますと幸いです。
なお、本事業は、日本医療研究開発機構(AMED)の再生医療促進事業である再生医療実現拠点ネットワークプログラムより助成を受けて実施されます。
課題名 | iPS細胞を用いた希少疾患の研究促進のための研究者マッチング |
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研究開発代表者 | 京都大学iPS細胞研究所・臨床応用研究部門・齋藤潤 |