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2018年1月22日
研究活動上の不正行為に係る調査結果について
本日、iPS細胞研究所における研究活動上の不正行為(捏造・改ざん)に係る調査結果について、記者会見を行いましたので、お知らせします。
このような、あってはならない事態が発生したことを真摯に受け止め、今後全学をあげて再発防止に取り組むとともに、教職員として不適切な行為に対しては厳正に対処していきます。
調査結果の概要
京都大学における公正な研究活動の推進等に関する規程第9条1項及び京都大学における研究活動上の不正行為に関する調査要項第3条に基づく調査委員会を設置し、調査を実施した結果、通報対象論文において、不正行為(捏造・改ざん)が認められた。
詳細は以下をご参照ください。
<本件に関する山中伸弥所長のコメント>
この度、昨年に発表された論文の一つにおいて、筆頭・責任著者であるiPS細胞研究所の教員(特定拠点助教)が、研究データの改ざんやねつ造を行っていたことが、学内の調査により明らかとなりました。多くの方から期待を頂いておりますiPS細胞研究所において、このような論文不正を防ぐことが出来なかったことに、所長として大きな責任を感じています。心よりお詫び申し上げます。
本論文は、iPS細胞から脳の血管内皮細胞を作り出すことに成功した、という内容でしたが、それを裏付けるデータの多くに手が加えられていました。論文が掲載された科学雑誌の編集部に連絡し、すでに論文撤回の手続きを進めております。なお、本論文は、現在進行中あるいは計画中のiPS細胞研究所が関わる臨床研究や治験とは、全く関係のないことを申し添えます。
iPS細胞研究所では、これまで実験ノートの定期的な検認や研究データの管理などの研究不正防止に向けた取り組みを行ってまいりましたが、今回の事態を重く受け止め、研究倫理に対する取り組みをより一層強化し、皆様からの信頼を取り戻せるよう努力いたします。
なお、不正を行った助教や、所属研究室の教授、および私自身の処分については、大学の規程に則り速やかに検討を進め、懲戒処分が実施された際には遅滞なく公表いたします。