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2018年2月16日
【開催報告】「iPS細胞が支える くすりの研究」第2回を開催しました
寒さ厳しい2月7日(水)の夜、ナレッジキャピタル超学校「iPS細胞が支える くすりの研究~iPS細胞を使って『筋肉』の病気に挑む!」を、大阪市内のグランフロント大阪 The Lab. Café Lab.で開催しました。午後7時開始という平日の遅めの時間帯にもかかわらず、お仕事帰りの方を含む幅広い年齢層の方々59名にご参加いただきました。
ナレッジキャピタル超学校「iPS細胞が支える くすりの研究」は、患者さんから作製したiPS細胞(疾患特異的iPS細胞)を使った創薬研究を紹介する全4回の連続講座です。今回はその2回目として、筋肉の病気における研究にフォーカスして、開催されました。
まず、CiRA国際広報室の中内彩香サイエンス・コミュニケーター(SC)が、疾患特異的iPS細胞とはどのようなものか、また、それをどのように病気のしくみを調べたり、薬を開発したりするのに使われるのかといった概要を紹介しました。
iPS細胞を紹介する中内彩香SC
続いて、CiRA臨床応用研究部門の櫻井英俊准教授が、筋肉の病気、とりわけ三好型筋ジストロフィーとデュシェンヌ型筋ジストロフィーについて、疾患特異的iPS細胞を用いた最新の研究についてお話しました。 三好型筋ジストロフィーの研究では、疾患特異的iPS細胞を使うことにより、患者さんでは筋肉が損傷したときに筋細胞の膜が修復するのは遅延しているという病態を再現することに成功しています。 また、デュシェンヌ型筋ジストロフィーにおいても、それまで分かっていなかった初期病態を明らかにし、それを抑える薬の開発に取り組んでいるとのことです。櫻井准教授が率いる研究室では、これらの筋ジストロフィー以外にもさまざまな筋肉の病気について研究を進めており、今後の研究の進捗が期待されます。
研究の成果をお話しする櫻井英俊准教授
会場からは、現在開発を進めている薬については進行を止めるものなのか、それとも既にかかっている病気を治すものなのか、といったご質問や、薬の候補を動物実験を経ずに直接同意がとれた患者さんで調べることはどうかなどといったご質問をいただきました。
ナレッジキャピタル超学校「iPS細胞が支える くすりの研究」の連続講座は、残すところ3月7日と14日(いずれも水曜)の2回となりました。皆さまのご参加をお待ちしております。