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2019年3月7日

アメリカでiPS細胞についてのセッションを開催しました

 からりとした爽やかな冬空が広がるアメリカ・ワシントンDCにて、2月14日(木)から17日(日)の4日間に渡り、全米で最大規模の科学イベントが開催されました。AAAS(アメリカ科学振興協会)が主催するこのイベントで、CiRAは理化学研究所とiPS細胞研究に関するセッションを開きました。

 AAASは、世界最大の科学分野の学術団体で、三大科学誌の一つ『サイエンス』を発刊している機関としても知られています。AAASは「科学の発展と社会への貢献」をミッションとしており、研究者コミュニティの醸成のみならず、政策立案者を含む市民の科学への理解や参画を促進する取り組みを行っています。その一環として、毎年、科学者やジャーナリスト、国内外メディア、親子を含む一般の方を対象とした年次大会を開催しています。およそ1万人もの参加者がこの年次大会に集い、生命科学や医学、地球環境、化学、工学、宇宙、科学コミュニケーションなど幅広いサイエンスを共有し、活発な交流を行います。

 1848年のAAAS設立から185回目を数える今回の年次大会では、120を超えるシンポジウムや講義、ワークショップが催されました。その中の1つとして、CiRAは理化学研究所と「幹細胞が未来の医療に果たす役割(The Role of Stem Cells in the Future of Medicine)」と題したセッションを2月15日(金)に開催しました。

 本セッションには、カリフォルニア大学デービス校のポール・ノフラー教授と理化学研究所生命機能科学研究センターの大西暁士上級研究員、CiRAのクヌート・ウォルツェン准教授が登壇し、iPS細胞開発に至る研究の歴史、加齢黄斑変性への医療応用を例とした最新の研究成果、そしてiPS細胞技術が将来の医療に根付くための課題についてトークを行いました。

 100人を超える聴衆は熱心に3人の話に耳を傾け、質疑応答では「(iPS細胞と似た性質をもつ)ES細胞と比べたときの、iPS細胞の利点・欠点は何か?」「がん化のリスクに関してもう少し詳しく知りたい」など多くの質問をいただきました。終了後も講演者への質問が相次ぐほど大きな関心が寄せられ、講演者、聴衆双方にとってよいコミュニケーションの場となったようです。

セッションでの登壇の様子

左からウォルツェン准教授(CiRA)、大西上級研究員(理化学研究所)、
ジェンス・ウィルキンソン氏(理化学研究所側オーガナイザー)、
(画面上)ノフラー教授(カリフォルニア大学デービス校)、
中内彩香サイエンスコミュニケーター(CiRA側オーガナイザー)

(写真:理化学研究所)

 年次大会では、セッションの他に研究・学術機関の活動紹介を行うブース展示や、子ども向けのイベント「ファミリー・サイエンス・デー」が開催されていました。

 「ファミリー・サイエンス・デー」では、子どもたちに科学への興味を深めてもらおうと、多くの研究機関などが一堂に会し、ブース出展を行っていました。簡単な実験、DNAなどの模型作り、科学者へのインタビューなど体験型のイベントが満載で、子どもはもちろん、保護者も一緒に楽しんでいました。また、科学者が子どもたちに話をするだけではなく、子どもたちが工夫を凝らした話題提供を行う場も設けられていたのが印象的でした。

「ファミリー・サイエンス・デー」では、たくさんの子どもたちが科学に親しんでいました。

 今回、全米を中心として世界各国から多くの人が集まるAAAS年次大会にてセッションを開催できたことは、CiRAが課題としている海外発信という点はもちろん、科学者や学生、ジャーナリスト、政策立案者など多様なバックグラウンドをもつ方々と「iPS細胞とは何なのか」「今どこまで研究が進んでいるのか」「今後どのように課題を解決しながら進んでいけばよいのか」を一緒に考え、議論することができたという点においても、大変貴重で有意義な機会となりました。また、CiRAでは一般の方にiPS細胞研究をご紹介するイベントなどを行っておりますが、今回の大会に参加して得たヒントを今後の活動に活かしていきたいと思います。

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