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2021年11月5日

第28回CiRAカフェ「ライフサイエンスのELSI〜ゲノム研究の事例より〜」をオンラインで開催しました

 10月30日(土)14:00より、第28回CiRAカフェ「ライフサイエンスのELSI〜ゲノム研究の事例より〜」を開催しました。約30名の方々がご参加くださいました。

 今回のサイエンスカフェでは、三成寿作准教授CiRA上廣倫理研究部門)が、ゲノム研究の事例から生命科学のELSIについて取り組みを紹介しました。

トークをする三成寿作准教授(右)とモデレーターの和田濱裕之サイエンスコミュニケーター

 iPS細胞やゲノム編集などといった科学技術の登場は、医学や医療の発展に大きく寄与していくものと期待されています。このような科学技術を社会に応用していく上では、自然科学の研究を推進するのみならず、制度や政策などの倫理的・法的・社会的課題についても取り組んでいく必要があります。倫理的・法的・社会的課題は、Ethical, Legal and Social Issues(ELSI)と呼ばれています。

 海外でのELSIに関する取り組みに触れ、日本でも研究予算の配分を日本医療研究開発機構(AMED)や科学技術振興機構(JST)がELSIに予算を配分するようになり、いくつかの大学ではELSIセンターが立ち上がっており、日本でも取り組みが進んでいることを紹介しました。後半には三成准教授の興味を持っている分野を紹介し、ELSIに関わる研究をしている中で、ときめくポイントについてお話しました。

 お話の途中と最後には参加者からの質疑応答を行いました。iPS細胞を扱う際の規制がすでにあることや、日本でELSIに関わる人材を育成するためには評価が重要だと考えることなど、参加者から事前やリアルタイムでいただいた質問に回答をしました。多数のご質問をいただきありがとうございました。

オンラインでサイエンスカフェを実施する様子

 今回のCiRAカフェの内容はCiRAのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。
参加できなかった方や、もう一度見たいという方は、ぜひご利用ください。



イベント内でお答え出来なかった質問に対する回答

Q

高齢化社会になるにつれて 認知症の方を改善するには 脳内の再生はiPS細胞によって出来そうでしょうか?

A

iPS細胞から作製した細胞を移植して認知症を改善することは、まだ難しいのが現状です。ただし、脳の細胞の一部を再生する研究は進んでおり、CiRAでも例えばパーキンソン病の患者さんを対象とした治験が始まっています。

また、家族性アルツハイマー病の患者さんから作製したiPS細胞を用いて、見つけ出した薬の候補物質を患者さんに投与して効果を確かめる治験も始まっています。

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