京都大学iPS細胞研究所（CiRA）では、一般の方々を対象とした研究棟の見学会「CiRAツアー」を開催しています。このイベントでは、iPS細胞研究についてご理解いただくとともに、科学の面白さを伝えることを目的としています。この度は、5月30日（火）にオンラインで実施します。ぜひご参加くださいますようお願いします。

　今回は、先日、CiRAとアステラス製薬株式会社の共同研究^（注1）のために設置されたロボットおよびAIを駆使した細胞創薬プラットフォーム「Mahol-A-Ba」（まほらば）をご紹介します。

　iPS細胞を培養・分化させるためには熟練した研究者の手技や、経験に基づく判断力が必要です。また、化合物の薬理作用を評価するためにも、iPS細胞から目的の細胞にきちんと分化しているかを判断できる熟練した研究者の観察眼が必要です。

　「Mahol-A-Ba」は、それらの手技、判断力、観察眼を兼ね備えたロボットと計測機器を統合したシステムで、匠の腕でiPS細胞から目的の細胞に高品質かつ安定的に作製し、匠の眼で年中無休で薬効評価、多検体処理、画像撮像、解析を担います。CiRAでは、この「Mahol-A-Ba」を利用して、iPS細胞を用いた創薬応用を一層加速させることを目指しています。

　オンラインCiRAツアーでは、カメラを通して「Mahol-A-Ba」の匠の腕と匠の眼をみなさまに間近に見ていただくことを予定しております。

CiRAに設置された「Mahol-A-Ba」

　みなさんからの質問も随時受け付けておりますので、質問フォームより質問やコメントをお寄せ下さい。多数のご質問・ご参加をお待ちしております。

• （注1）京都大学iPS細胞研究所（CiRA）とアステラス製薬
  iPS細胞の医療応用を目指し第二期共同研究契約を締結