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2025年1月8日
第12回CiRA賞の表彰式を行いました
第12回CiRA賞の表彰式を1月6日(月)に開催しました。この賞は、教育や研究、管理運営や大型プロジェクトの構築について著しく顕著な貢献をした教員を対象に、京都大学の規程に基づき、iPS細胞研究基金を財源として毎年度授与しています。
今回は、長船健二教授(増殖分化機構研究部門)、吉田善紀准教授(増殖分化機構研究部門)、豊田太郎講師(未来生命科学開拓部門)が表彰されました。
(左から)CiRA賞表彰式での長船健二教授、髙橋淳所長、
吉田善紀准教授、豊田太郎講師
長船教授は、iPS細胞から作製した集合管オルガノイドを用いて、難病である多発性嚢胞腎の病態モデルを作製することに成功しました。また、このモデルを活用して、嚢胞形成を抑制する薬剤の候補としてレチノイン酸受容体作動薬を同定しました。順天堂大学や京都大学医学部付属病院などで常染色体顕性多発性嚢胞腎の患者さんを対象とした企業主導による第二相治験を開始するなど、顕著な成果をあげたことが評価されました。
吉田准教授は、独自に開発したヒトiPS細胞由来の3次元成熟心臓組織を用いて、新規開発薬に対する心臓への機能評価・毒性評価の受託事業および心臓病新規治療薬開発事業の2つを柱とするスタートアップ設立を目指したプロジェクトを推進し、国立研究開発法人科学技術振興機構が実施する「大学発新産業創出基金事業」に採択されました。大型プロジェクトの構築に顕著な貢献をしたことが評価されました。
豊田講師は、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団が提供しているiPS細胞ストックを活用してiPS細胞由来膵島細胞を開発し、1型糖尿病患者を対象とした医師主導治験の実現に貢献するなど、顕著な成果をあげたことが評価されました。
また、表彰式に先立ち新年挨拶会が開催され、髙橋淳所長が挨拶をしました。CiRAは今年の4月で15周年を迎え、教員の若返りと女性研究者比率の向上も進めていきたいと述べました。また、引き続き、基礎研究と臨床応用、すなわちCiRAのR(Research)とA(Application)を今年も協力して推進していきましょうと呼びかけました。