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2017年12月8日

CiRA国際シンポジウム2017を開催しました

 11月6日(月)から8日(水)の3日間に渡り、平安神宮にほど近い京都市勧業館みやこめっせで、国際シンポジウム「A decade of human iPSCs - From bench to bedside -(ヒトiPS細胞の10年~研究室から臨床へ~)」を開催しました。

 CiRAでは研究活動を発信するとともに、研究者らの国際交流によりiPS細胞研究の推進を図るために、2012年度から定期的に国際シンポジウムを開催しています。6回目となる今回は、481名(うち海外から140名)の研究者らが参加しました。

 山中伸弥教授の研究グループがヒトのiPS細胞開発成功を発表してから、今年で10年を迎えました。この節目を祝うかのように晴れやかな秋空の下で始まったシンポジウムでは、iPS細胞の基礎研究から、再生医療や薬の開発といった臨床応用に向けた研究、また、それを実用化するために重要な「幹細胞バンク」の取り組みなど、iPS細胞技術の入口から出口までを意識したプログラムとなりました。これらの幅広い分野の最先端の研究や取り組みについて著名な21名の幹細胞研究者らが講演を行いました。

 基礎研究の分野では、ケンブリッジ大学(英国)のオースティン・スミス教授は、基調講演の中で多能性(体のあらゆる細胞に変化する能力)の状態の制御についての、京都大学の斎藤通紀教授はiPS細胞から精子・卵子の作製する上でのメカニズムについての新たな知見を発表しました。CiRAの齊藤博英教授は、RNAという分子を利用し、細胞を精製したり目的の細胞でのみゲノム編集を起こしたりする技術について講演しました。

参加者からの質問に答えるオースティン・スミス教授

 医療応用に向けた研究では、信州大学の柴祐司教授による、免疫の型を合わせたiPS細胞由来の心筋細胞のサルモデルへの他家移植(他の個体由来の細胞などを移植すること)についての発表や、ハーバード大学(米国)のケビン・エガン博士による、iPS細胞を活用して神経系疾患の遺伝要因を調べるための新たなアプローチについての講演などがありました。

 また、国際幹細胞バンキング・イニシアチブのグリン・ステイシー博士がiPS細胞が臨床に使われていく上で重要になる安全性や品質の保証について、幹細胞バンク事業に携わった経験を踏まえた講演を行い、CiRAの前細胞調製施設長の金子新准教授が「再生医療用iPS細胞ストック」について進捗を報告しました。

 最終日には山中伸弥教授が、基調講演としてiPS細胞の初期化についての最新の研究や、これまでの10年間のiPS細胞の臨床応用に向けた研究の歩み、さらには今後の試みについて講演しました。

シンポジウムの最後に講演を行った山中伸弥教授

 また、約90件のポスター発表やMeet the Experts Lunchを通じて、国内外のベテラン研究者や若手研究者が活発な情報交換や議論を繰り広げ、交流を深めました。

ポスター発表にて研究の成果を伝える参加者

 ヒトiPS細胞の報告から10年。技術面、安全性、インフラの整備など多くの患者さんに届けられる成果となるまでに乗り越えるべき課題はまだまだありますが、国内外で多くの研究者らがその実現に向けて着実な歩みを進めている様子が、3日間を通して感じられました。1日でも早くiPS細胞技術を患者さんに貢献する、また、まだ見ぬ生命の不思議を解明するという、参加者の熱い想いが伝わってきました。

講演者・座長らの集合写真

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