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2022年10月4日

京田辺市立大住中学校で出前授業を行いました

 9月9日(金)と14日(水)の2回にわたり、京田辺市立大住中学校へCiRAのスタッフ8名が訪問し、2年生の生徒245人を対象にiPS細胞研究に関連した授業を行いました。体育大会の準備で忙しい最中にもかかわらず、どのクラスでも生徒のみなさんはじっくり話を聞き、iPS細胞研究の現状や、iPS細胞を利用した医療が受けられる未来について考えてくださいました。

 この出前授業は京都府教育委員会が実施する、課題解決型学習の一つである、「未来の担い手育成プログラム」の一環で実施されました。

 未来の担い手育成プログラムは2019年度から開始され、京都府を中心に活動する企業や大学と連携して、答えのない問いに一年間を通して取り組む課題解決型学習プログラムです。2019〜2021年度まではCiRA上廣倫理研究部門のメンバーが中心となって、向日市立寺戸中学校と連携してプログラムを実施しました。2022年度からはCiRA国際広報室が担当し、京田辺市立大住中学校と連携して実施しています。「誰もが安心してiPS細胞を用いた治療を受けられるようになるためにはどんなことが必要でしょう?」という課題を設定し、中学生のみなさんに考えてもらっています。

 今回の出張授業には講師として、池谷 真 准教授下林 俊典 准教授中川 誠人 講師、鈴木 美香 研究員、大槻 健弥 大学院生、豊原 光佑 大学院生、Blumenthal 由夏理 研究生、そしてこのプロジェクトの企画・調整等を担当している和田濵 裕之 研究員の8名が参加しました。

 中学2年生の7クラスを対象に、2日間に分けて実施されました。

 まず1日目の最初の授業では、各クラス2名の講師が問いかけを交えながら「iPS細胞研究の現在と未来」に関して紹介しました。講師は共通のスライドを使いながら説明しましたが、自らの知識や経験を織り交ぜるなどして、独自にアレンジを加えた授業を行いました。

細胞の分化について解説する豊原大学院生

 2時間目に行われた振り返りの授業では、生徒のみなさんから多数の質問がありました。「iPS細胞とES細胞の違いは?」「iPS細胞からどのようにして目的の細胞をつくるのか?」「iPS細胞を作るのに必要な金額は?」「iPS細胞は他の動物や植物でもできるのか?」といった質問に、講師であるCiRAメンバーが回答しました。

 2日目は、各講師は1日目と別のクラスを担当し、「iPS細胞を医療応用する上での課題」について紹介しました。それぞれの講師が自身の今行っている仕事について紹介し、どういう課題を解決しようとしているのか、実際の現場で仕事をしている人の思いや考え方に触れるきっかけとなるような話をしました。

自身の研究内容について話す池谷准教授

 続いて行われた振り返りの授業では、「誰もが安心してiPS細胞を用いた医療を受けられるようにするためには」どのようなことが必要なのか、グループ内で意見を出し合いました。「iPS細胞を扱ったマンガをつくる」など、iPS細胞への理解を深める取り組みや、「費用負担を少なくするために保険を使えるようにする」など、さまざまなアイデアが見られました。

 CiRAから出向いた講師からは、「今回の授業をきっかけに、iPS細胞や関連する研究分野に興味を持って進んでくれる生徒が増えてほしい」「他の講師と意見交換をする機会にもなり、有意義な時間となった」といった感想がありました。

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