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2023年11月15日
「ヒトiPS細胞から次世代型スマート膵島をつくる」への研究助成贈呈式を行いました
1型糖尿病の患者会である日本IDDMネットワークは、長船教授の研究「ヒトiPS細胞から次世代型スマート膵島をつくる」について、佐賀県へのふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングを行いました。2023年2月から7ヶ月間にわたって募集をした結果、3,000万円を超える寄付が集まり、諸経費などを除いた2,400万円の目録がこの度長船教授に贈呈されました。
目録贈呈の様子。左から、髙橋所長、長船教授、井上理事長
井上理事長から、研究助成をすることについて、患者さんやご家族の立場としての思いをお話しいただきました。また、今回の研究について、「根治療法になるまでにはまだ時間がかかるかもしれないが、治療の選択肢が増えることは患者・家族にとって良いこと」と話されました。
髙橋淳所長は、「医療応用に向けた研究を続けるためにはモチベーションを保ち続けることが必要で、患者さんなどから研究へ期待のお気持ちを寄せていただけることは大変ありがたい」と感謝の意を伝えました。
長船教授からは、iPS細胞を使った糖尿病治療を目指した研究についてや、今回の助成対象となった「次世代型のスマート膵島をつくる」研究の方向性や、期待できる効果について紹介しました。
従来は化学物質を多数使用して、多くの段階を経て膵島細胞を作っていました。今回開発を目指している方法では、遺伝子導入を利用することで、より強力に血糖値をコントロールでき、免疫抑制剤を使わずに、短時間で低コストにつくることができる「スマート膵島」の作製を目指しています。
見学会参加者に研究内容を説明する長船教授
目録の贈呈式に先立って開催された研究棟見学会には、1型糖尿病の患者さんやご家族の方を中心に、お子さんを含め28人が参加しました。参加者は、長船研究室のオープンラボスペースを含め、研究棟内を見学しました。
長船教授の研究グループが日本IDDMネットワークの研究助成を受けるのは、今回で3回目となります。(CiRAニュース 2022年2月10日、CiRAニュース 2016年2月17日)
多くの患者さんやご家族、みなさまからいただいているご期待に応えられるよう、研究所員一同研究を進めてまいります。