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2024年3月27日

【開催報告】第36回CiRAカフェ「未知なる細胞、その謎に迫る~細胞を知るためにタンパク質をはかる!~」を開催しました

 3月23日(土)午後2時より、第36回CiRAカフェ「未知なる細胞、その謎に迫る~細胞を知るためにタンパク質をはかる!~」を開催しました。今回は、京都の四条烏丸にあるTHE WORLD LOUNGE Co&Co KYOTOにて開催し、雨が降る中でしたが、小中高生から年配の方まで23名の方にご参加いただきました。

 今回のCiRAカフェでは、話し手としてタンパク質解析のエキスパートであるCiRA未来生命科学開拓部門岩崎未央講師を招き、国際広報室の三宅陽子サイエンスコミュニケーター(SC)が聞き手として、二人の対話形式で行いました。

THE WORLD LOUNGE Co&Co KYOTO(京都市)で開催された第35回CiRAカフェ

 カフェの冒頭では、岩崎講師が自身の紹介として、小学生のころから遺伝子に興味を持ち研究者を目指していたことや、慶応義塾大学に進学し恩師と出会うことで、研究の道に本格的に進みはじめたことなどを話しました。

 そして本題に入り、まず、タンパク質は食べるものとして必要なだけでなく、「遺伝子の最終形態」であるというポイントを述べました。つまり、細胞内には体の設計図であるDNAがあり、その一部がコピーされたmRNAに基づいて最終的にタンパク質がつくられ、そのタンパク質が細胞内で多岐にわたる重要な機能を果たしているのです。

 また、体の中のタンパク質の異常が、アルツハイマー病などの疾患の原因になることもあるため、細胞内のタンパク質を測定することが病気のメカニズムなどを解明する上で重要であると話しました。ただ、細胞内のタンパク質の測定は難しく、技術の進歩により以前に比べかなりできるようになってきたものの、いまだに難しい部分があることも説明しました。

タンパク質解析について説明をする岩崎講師

 最後に、タンパク質の測定から得られた研究成果について話しました。体細胞と多能性幹細胞(iPS細胞/ES細胞)それぞれのmRNAとタンパク質を測定したところ、細胞間でmRNAの量は変化はありませんでしたが、タンパク質の量は異なっていました。そこで、タンパク質の量のみが違う遺伝子を約200種類同定し、さらに、多能性幹細胞の生存に重要な遺伝子を20種類見つけだしたことを説明しました。そして、DNAやmRNAを調べるだけでは細胞に関する全てを理解することはできず、タンパク質を解析することが重要であることを強調しました。

 参加者からは事前にもたくさん質問をいただいておりましたが、会場でも多くの方が手を挙げて質問してくださいました。イベント終了後に、「タンパク質について知識がなかったけれど、面白くわかりやすく学ぶことができた」「話し手と聞き手との掛け合いをしながらの進行がとてもわかりやすかった」といった感想が寄せられました。

 CiRAでは今後もこうしたイベントを開催してまいります。

 過去の開催実績や今後の開催予定は、イベントカレンダーをご覧ください。

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