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2026年7月17日
【開催報告】iPS細胞20周年記念 第42回CiRAカフェ「iPS細胞発見までの道のり」
7月4日(土)午後2時より、iPS細胞20周年記念 第42回CiRAカフェ「iPS細胞発見までの道のり」を開催しました。今回はCiRA講堂で開催し、あいにくの雨にもかかわらず、小中高生から年配の方、メディアの方まで65名の方にご参加いただきました。
会場の様子
今回は、iPS細胞発表20周年を記念した特別企画として、山中伸弥教授とともに世界で初めてiPS細胞の作製に成功した高橋和利准教授を招き、国際広報室の三宅陽子サイエンスコミュニケーター(SC)が聞き手として、二人の対話形式で行いました。
(左から)三宅SCと高橋准教授
冒頭では、高橋准教授が研究者を志したきっかけや、工学部から生命科学分野へ進んだ経緯、奈良先端科学技術大学院大学で山中教授の研究室に入った当時のエピソードなどを紹介しました。また、研究のおもしろさに気づき夢中になっていったことを振り返り、iPS細胞作製につながる研究テーマを山中教授から任されたときには「めちゃくちゃ興奮しました。すごくうれしかった」と語りました。
iPS細胞作製の過程について説明する高橋准教授
続いて、高橋准教授は、細胞の性質がどのように決まるのかを、料理を作る過程に例えながら解説しました。さらに、ジョン・ガードン博士による核移植実験や、わずか1つの遺伝子だけで細胞の運命が変えられることを示した研究など、iPS細胞誕生につながった先人たちの研究について紹介しました。
次に、iPS細胞発見に至るまでの道のりに話題が移り、ES細胞のような万能細胞をつくるため、24個の候補遺伝子から4個の遺伝子(Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Myc)を特定するまでの実験過程を解説しました。24個すべての遺伝子を細胞に導入したことや、24個の遺伝子から1個ずつ除いていくという発想から4遺伝子が特定されたことなど、発見に至る経緯が語られ、参加者は熱心に耳を傾けていました。
質疑応答では、「iPS細胞を作るのになぜ皮膚の細胞を使ったのか」「iPS細胞から目的の細胞にどのように変えるのか」「工学部の知識が生命科学分野の研究に役立っているか」など、多くの質問が寄せられ、高橋准教授は、一つひとつ丁寧に回答しました。
最後に高橋准教授は、研究を進めるうえで「失敗と思われるような期待外れの結果こそ、大事にしている」ことを紹介しました。つまり、思い描いていた結果とは違っても、その中に新しい発見につながるヒントが隠れていることがあるとし、予想外の結果を前向きに受け止め、探究を続けることの大切さを参加者に伝えました。
イベント終了後のアンケートでは、「iPS細胞が生まれた流れが大変良く分かり、本当にワクワクする楽しい内容でした」「身近に研究を感じることができました」といった感想が寄せられました。
CiRAでは今後もこうしたイベントを開催してまいります。
過去の開催実績や今後の開催予定は、イベントカレンダーをご覧ください。
