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Internship
2024年11月21日
CiRA研究インターンシップ生インタビューvol.11
-iPS細胞と向き合い続けた2週間 分からない答えを追求する楽しさを知る-
オープンラボでの
長谷川
愛海
さん
(横浜市立大学)
長谷川 愛海さんは、横浜市立大学理学部理学科の3年生です。山中伸弥教授のノーベル賞受賞をきっかけにiPS細胞へ興味を抱き、同大学ではiPS細胞が様々な細胞へ分化する過程に関わるタンパク質に着目した研究を行う予定です。さらに、「そもそもiPS細胞とは?」という根本的な疑問をもち、9月上旬からの2週間、iPS細胞が作製される過程を研究する中川誠人講師の研究室へ飛び込みました。長谷川さんにCiRAでのインターンシップについて伺いました。
インターンシップでは何を経験しましたか?
効率よくiPS細胞を作製するための実験条件を検討する研究を行いました。従来のiPS細胞の作製過程で生じる、死細胞の数を減らすため、加える試薬の量を検討しました。そこで、まずは自分の手でiPS細胞を作るところから研究をスタートさせました。培養室での実験操作は初めてで、慣れるのに苦労しました。しかし、日々変わっていく細胞の様子を、顕微鏡で観察するのが楽しみでした。
また、研究室メンバーの方々が気さくに交流してくださり、歓迎会を開いてくださったり一緒にランチに行ったりと、楽しく充実した2週間を過ごすことができました。
CiRAでの研究で楽しかったこと・大変だったことは何ですか?
インターンシップを通して、学生実験と研究の違いを実感し、そこに楽しさを感じました。学生実験だと、出た結果が○か×か、答えは先生から教わるじゃないですか。でも、このインターンシップでは、結果がどうなるか予想できない研究をやらせてもらったので、結果が予想と全然違うこともありました。それに対し、何でなんだろうって自分で調べてみたり、先生や研究室メンバーと「何が悪いんだろうね」とディスカッションしたりする時間はとても充実していました。答えのないことを追求する過程は楽しかったです。
一方、研究室内でセミナーがあり、皆さんの研究発表を聞かせていただいたのですが、私の知識不足や、発表資料が英語であったことなど、ついていくのが難しいこともありました。
インターンシップ中に研究成果を発表する機会をいただいたのですが、発表準備や発表自体これまで経験がなかったので大変でした。しかし、私を担当してくださった研究室メンバーが、足りない知識を穴埋めしてくださったり、どうしたらみんなを納得させられるような発表になるかを考えてくださったりと、本当に優しく教えていただきました。研究の知識も英語も、まだまだこれから頑張りたいなと思います。
インターンシップを経て、研究に対する思いは変わりましたか?
研究を肌で感じ、興味が増しました。今回のインターンシップ中に、いろんな方から「研究ではうまくいかないことの方が多い」という言葉を聞きました。実際、いただいた研究テーマについても課題が多く見つかり、答えに辿り着くことができませんでした。やはり、研究へ本気で向き合うなら長い時間が必要だと強く感じ、修士・博士課程に進むことも考えています。
今回研究したテーマはもちろん、より臨床応用に近い研究にも興味を持っています。研究室メンバーの方の話を聞き、アカデミアから企業まで研究に携われる多くの選択肢があることも学びました。CiRAでのインターンシップを通して、研究へ向き合う姿勢と研究者として生きる道を学ぶことができました。
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取材・執筆した人:河野 岳生
京都大学iPS細胞研究所(CiRA) 井上研究室 大学院生