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2024年9月18日
イベント報告:一般の方対象シンポジウム「すごいぞiPS細胞!〜脳・肺・RNAの研究者は語りたい〜」
2024年7月28日(日)、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は、大阪梅田のグランフロント大阪内にあるナレッジキャピタル コングレコンベンションセンターで一般の方を対象としたシンポジウムを開催しました。CiRAは、年に1〜2回、市民対象シンポジウムを催し、研究の進捗などについて報告する機会を設けていますが、今回は夏休みに重なることもあり、特に中学生や高校生を対象に、iPS細胞についての最新の研究紹介と、研究者の仕事についてCiRAの3名の主任研究者がそれぞれの視点から話す場として企画しました。
イベントには379名が参加され、そのうち66名が中学生や高校生でした。大阪府や兵庫県など関西からの参加者が中心でしたが、福岡県や千葉県など遠方からの参加者もいらっしゃいました。
会場の様子
今回は初めて、会場内に研究室の紹介展示やiPS細胞関連教材の展示、基金の使途を紹介するポスター展示を行いました。各展示ではCiRAのスタッフが参加者に説明を行い、特に研究者はポスターの前で研究の詳細を解説しました。多くの人が展示に立ち寄り、活発な意見交換が行われました。
研究内容の紹介をする髙橋淳研究室の大学院生 網本直弥さん
参加者に説明をする齊藤博英研究室の牧野航海 研究員
後藤研究室の小西聡史 助教の説明に集まる参加者
講演の部では、まず「脳の研究者」として髙橋淳教授がiPS細胞を使った医療応用の全体像についてお話しました。髙橋教授は講演中、「iPS細胞は人生がいつでも再チャレンジ可能であることを示しています。これを自分のことと捉えて、愛着を持っていただきたい。」と語りました。
iPS細胞研究の進捗を紹介する髙橋淳教授
続いて「肺の研究者」として後藤慎平教授がiPS細胞を使った肺の再生と薬の開発について、現状と今後の目標を紹介しました。
肺の進化について語る後藤慎平教授
さらに「RNAの研究者」として齊藤博英教授が、自身の子供時代の経験からRNA研究者になった経緯、そしてRNA研究の可能性についてお話しました。
RNAとDNAの違いを説明する齊藤博英教授
トークセッションでは、国際広報室の三宅陽子サイエンスコミュニケーターが司会を務め、3名の講演者に参加者から寄せられた質問を投げかけました。
トークセッションの様子
トークセッションの司会を務めた三宅陽子サイエンスコミュニケーター
参加者からは以下のような感想が寄せられました。
「夢を持ち、諦めずに挑戦する素晴らしさを実感しました。次世代の子どもたちにも伝えたいです。」
「現役研究者の貴重な内容を聞けて、とても有意義な機会でした。大阪駅からすぐのアクセスが良い点も良かったです。」
「身近な病気に関する展示があって、興味深く楽しめました。」
今回のシンポジウムの講演やトークセッションの内容はCiRAのYouTubeチャンネルで公開しています。
CiRAでは今後もこのようなイベントを企画して参ります。今後のイベント情報はイベントカレンダーをご覧ください。